「キングカーンの魅力炸裂」JAWAN ジャワーン むっしゅさんの映画レビュー(感想・評価)
キングカーンの魅力炸裂
1990年代後半に沸き起こったマサラムービーブーム。スーパースター・ラジニカーントとともに人気を博したシャー・ルク・カーン。1999年公開のDDLJや2000年公開のディル・セで心を掴まれたが、あれから数多の作品に主演し2024年、またまた魅力炸裂の快作を引っ提げて登場。
2023年No.1ヒットの本作では、衰えぬ格好良さと冴え渡るアクション、そしてキレのあるダンスとキングカーン目当ての私を唸らせた。普段ダンスシーンでは主役と共に周りの踊り手達のパフォーマンスも目を配って楽しんでいるが、今回はキングカーンに釘付け(笑)
肝心のストーリーはというと、いつもながらの3時間の長尺の中に幾つものストーリーを積み重ね、予想外の仕掛けとともに怒涛のごとく突っ走る展開に休む暇もない。別々の映画をまとめて観ているようだが、それでも迷子にさせない演出は見事。
人と人とのつながりの巧妙なシナリオ、個性豊かなヒロインたち、悪党らしい悪党、そしてオフィシャルサイトでも記されてない驚きも。
しかも本作はアクションだけに留まらない。インド国民に、いや全世界の人達にも通じるある訴えかけには胸が詰まる。社会派ドラマとしても機能しているんだからインド映画の破壊力たるや凄し。
贅沢てんこ盛りの本作、キングカーンのファンでなくとも観賞の価値あり。
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