「想像以上に辛い」デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 LSさんの映画レビュー(感想・評価)
想像以上に辛い
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駆け込みで2周目。1回目はショックが大き過ぎてストーリーの記憶が飛んでしまった。
今回も、壊滅シーンの衝撃がしんどい。終末が何となく分かっていて受け容れた先生、最後に抗おうとした凰蘭兄、主体的な選択のはずがより大きな構造の一部であることに気づけなかったふたば。主要キャラとして生きてきた人々の突然の、でも避ける機会はあった死を突きつけられ、動揺し涙が出る。
対照的に、冒頭からひたすら狩られ続ける"侵略者"の死は、ストーリー上の記号であり、そう認識させるような製作側の意図的な造形であるにせよ、そのとおりことさらの感慨なく受け取っていた自分のバイアスに怖さを覚える。
と同時に、現実世界の戦争で民間人がこのように(憎悪でさえなく)一方的に殺されていることを想い、この作品がいま作られ上映された意味を考えている。
後章では物語の構造も、凰蘭と門出・大葉の関係性の帰結も丁寧すぎる描写で説明されている。その点で満足度は高かったが、自分にとっては将来この映画で思い出し続けるのは上述のシーンになるだろう。それは作品理解のバランスを欠いているかもしれない。途中までだった原作の残りを読みたいと思う。
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Uさんさんのコメント
2024年7月21日
共感を有り難うございます。
私の理解度がどれほどのものか自信はありませんが、同感です。壊滅シーンが美しすぎると感じた自分に衝撃です。
特に「大きな構造に気づけなかった」「侵略者の死は、ストーリー上の記号」はそう感じました。