「人気者に美味しいところを全部持って行かれたラスト」デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 0UTSIDER109さんの映画レビュー(感想・評価)
人気者に美味しいところを全部持って行かれたラスト
原作が持っていた、ちりつもで訪れる不可避だった人類終焉の絶望感が薄かったのはちょっと残念。まあ、そこまで描いていていたら三部作になって3作目には主人公の2人がまったく出てこないような展開になってしまっていたからしかたがないか。ただ、だから原作のラストが持っている、ちりつもで得られる平和と幸せといった高揚感が欠如してしまっているのも確か。世界の未来とは、実はひとりひとりの小さなちりつもの巡り合わせでしかないのだ。一番残念なのは、原作では終盤パートの主役ともいえる門出のパパとマコトの重要性がほぼ皆無になり、結局は凰蘭に全部持って行かれていること。キャラにしろ声優にしろ、結局は人気者に活躍の出番を一気に持って行かれた感は否めない。
相変わらずクオリティーは高い。音楽も素晴らしい。ただ、2部作の青春友情ストーリーに上手くまとめようとしすぎたため、原作が持っていた、世界系作品特有の訴えかけてくるような感情の揺らぎを継承できていないのは残念。
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