「夢中になる、その一瞬の熱さ」PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて うぐいすさんの映画レビュー(感想・評価)
夢中になる、その一瞬の熱さ
即席e-sportsチームが国内トーナメントに挑む物語。
タイパだコスパだと行動を起こす前に予定される成果を値踏みする時代に、新しいことへ好奇心やノリで飛び込む少年たちの姿が微笑ましかった。
オンラインでの関係にスポットを当てているためか、メンバーが肩を並べるシチュエーションが少なく、端々に描かれるメンバーの私生活が彼らのモチベーションや競技の行方に劇的に関わってくるわけでもない。スポーツもので盛り上げ要素として使いそうなエピソード群をあえて拾わない点が斬新だった。
青春群像劇としては珍しくない構成だが、全体の流れはスポーツ映画の構成なので、そのジャンルのつもりで観た人には肩透かしになったかも知れない。
目の前の一戦に対する集中度が上がる度にメンバーが自分の殻を破っていく様からは、挑戦して得た経験にマイナスはない、勝敗だけが成果ではない、ということが伝わってきた。
奇しくも「ネクスト・ゴール・ウィンズ」のテーマにも重なる点があり、今回の経験が彼らの「幸せ」に活きて欲しいと応援したい気持ちになった。
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