「全力反抗期」ガールズドライブ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
全力反抗期
AKBグループの4人が主演を務める青春ロードムービー、かと思いきやまさかの復讐劇!?
「ラストサマーウォーズ」の宮岡監督というのがきっかけで観に行きました。
80分というコンパクトな時間にまとめられており、とても観やすく仕上がっていました。
同じ学校で過ごしているはずなのに、別の宇宙にいるような4人。
陸上大会でスタートが遅れて失格になってしまい、その原因がNNKというアイドルグループの解散だった事をラジオパーソナリティの横須賀ヒロミにバカにされたのが起因で、小春、由佳、玲奈、歩美の4人でよっしゃぶっ殺しにいこうぜ!と始まるロードムービーでした。
車内では由佳と玲奈がソリが合わないためにあーだこーだ言い合ったり、由佳がオリジナルと続編が全く違うものになってる映画の話をしたりして、JKらしい会話で盛り上がっていました。
途中、キッチンカーで腹ごしらえしたり、テントを拵えて焼きマシュマロを堪能しながらキャンプをするといったアウトドアな一面も画面越しに楽しむ事が出来ました。
道中で出会う人々も中々にクセが強く、Q太郎さん演じるKOZIはDMに自分の住所を送りつけるヤベー奴ですが、玲奈がこれまた無知なのでまんまと近づいていっちゃうので、KOZIが迫ってくる様子はホラーでした。
チャラい3人組も中々におかしくて、由佳に手を出すのかと思ったら良いカットモデル見ぃつけたみたいな違うベクトルのヤバさでした。そこに玲奈をストーキングしてきたKOZIをぶち込んで事態を収束させるというハチャメチャな展開が面白かったです。
横須賀の公開収録に乗り込んでいざぶっ殺す!となった展開で、あの日決められなかったスタートを決めて一直線で横須賀の元へ、しかし銃弾は発射されず、それどころかスターターピストルになっており警備員たちに捕まってしまいます。
最終的には横須賀が自分にも非があると認めたために落ち着きますが、小春のお母さんが私ならぶっ殺してるわ!といって和解していたのが面白かったです。
エンドロール後の伏線の回収の仕方は抜群に気持ち良かったです。歩美が出発当日の朝にテレビに映ったもう1人の自分が未来の自分の娘で、このまま拳銃で撃ち殺してしまうと、その後の人生がめちゃくちゃになってしまう事を危惧して、ピストルをスターターピストルに変えるというアクションを起こしてくれます。
帰りの飛ぶ車はもうもろバック・トゥ・ザ・フューチャーだなぁと笑いそうになりました。
ファン向けムービーだなとは思いつつ、マニアックな方向に走らず、一本筋の通った作品になっていてとても良かったです。宮岡監督が次撮る作品は一体どんなジャンルになるのか、主演4人は次どんな作品に出るのか、小さな楽しみが膨らみました。
鑑賞日 11/10
鑑賞時間 20:00〜21:30
座席 H-11