「プロとは」女優は泣かない LSさんの映画レビュー(感想・評価)
プロとは
「サマーフィルムにのって」の伊藤万理華がよかったので鑑賞。予告編や導入からはコメディ寄りかと想像したが、ドタバタ喜劇感はかみあってなさの表現で、ストーリーは結構重い。
俳優、TVディレクター、どちらも「プロだから」と口にするが、その裏でプロとして振る舞う場を与えられないこと、そして自分のプロとしてやる能力のなさを嫌悪している。
放送の世界を舞台にしたものだと「政見放送」や古くは「ラジオの時間」でもみられたが、どんなにグダグダでも不本意でも、完成させてオンエアする責任がありそれがプロであるというテーゼがある(*)。その覚悟があるか、その上で作品に何を込められるのかを問うているのかと思う。
メインの3人とも上手だったが、特に運転手役の上川周作がよいと思った。伊藤は局ADの挙動が合いすぎる。
* 蛇足:映画と異なり(特に民放ではCM枠を先に売るので)「穴を空ける」ことが絶対に許されないというシステムが正しいのかという疑問はある。TVアニメでガルパンが最終2話を3カ月遅らせたと聞いて驚いたが、アニメはまた売り方が違うというのもあるのだろう。
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