「マヤと亜弓、二人の紅天女――」エクソシスト 信じる者 まほさんの映画レビュー(感想・評価)
マヤと亜弓、二人の紅天女――
ウィリアム・フリードキン氏の傑作であり、私も大好きな『エクソシスト』1973年製作の「正統続編」と聞けばいやおうなしに胸が躍る。しかも今回悪魔に憑かれる少女は二人! スケールも被害も大きくなってワッショイワッショイ! な本作。艶々した気持ちで再生したわけですが、
……内容はともかく!
なにが凄いって、両親の葛藤とか、エクソシストの信念などを超えて二人の少女の憑きっぷりがスゴイ。
そもそも初代作品の看板といえば同作でゴールデングローブ賞 助演女優賞を受賞したリーガンに扮する天才子役リンダ・ブレアちゃんの怪演が作品に特大の華を添えているのですが、やっぱり多感な少女時代ゆえの思い込みのパワーとでもいうのでしょうか。
「いる、この世に悪魔は、だって今、私に憑いてるんだもん」
と、正統続編の本作で演じる二人の少女たちの観る者を圧倒する歯茎剥き出し、白目剥き出しの憑きっぷり、乱れっぷり、澄ました顔は美少女なだけにその豹変のすさまじさだけでお釣りが来ます。これはもう、一種の悪魔信仰。見せてやるよ、本物を。という気概がすごい。
多分オーディションで悪魔憑きの演技中に火災警報を鳴らし、振り向かなかった二人を採用したんだなと勝手に想像しました。
印象に残った台詞は、
「私の友達に、神様に詳しい子がいるの、その子に聞こう!」
神様に詳しい友達なんて、確実にろくでもない。と、思って心配して観ていたら案の定ろくでもないことに巻き込まれていき……取り憑かれてしまうわけです。やはり、少女よ、友人は選びましょう。
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