「たしかに【正統派続編】」エクソシスト 信じる者 かんたくさんの映画レビュー(感想・評価)
たしかに【正統派続編】
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今作の主役は黒人と白人の少女2人。悪霊がとりつく理由も方法も初代『エクソシスト』とはまったく別物。一体どこに正統派の要素が?
物語は冒頭から2人の少女の関係や、親子関係を丁寧に描いていく。ブラムハウス・スリラーの真骨頂ともいえる緊張感が凄い。
さらに、恐らくワザとだと思えるくらい初代とはストーリーの流れも内容も変えていて、続編と言いながらも踏襲はしないということか。
最近のホラーにあるような家族の葛藤なども織り込んで時代に対応してるが、それが今作では良い方に作用している。
ただ肝心の悪霊祓いのシーンは圧倒的に物足りない。初代であったような悪霊との息詰まるようなバトルではなく、その場しのぎのような行為ばかり。キリスト教神父によるエクソシスト行為もローマに断られたため、自分たちでやるはめに。アフリカの宗教を取り入れたり医療機械を入れて心電図を見たりと、どうにも説得力に欠ける有り様。
映画冒頭でハイチかな?の土俗的宗教家のお祈りを受けていたのでそれがラストに効いてくるのか?!と期待していたがそうでもなく、いったいあのおまじないは何だったのか。
結局、エレン・バースティンとリンダ・ブレアのツーショットを出すことで【正統派続編】といえることになったが、まあそれだけ。
フリードキンが凄かったと再認識できた本作でした。
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