「小説買ったが未読」52ヘルツのクジラたち akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
小説買ったが未読
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52ヘルツのクジラの泣き声がキーワードである。52ヘルツというとわりと低い音のような気がするが、クジラの唄声(鳴き声)でいうと、わりと高めなのだ。この声も劇中に出てくる。
高音すぎてほかの個体には届かないらしい。この特殊な一頭のクジラは、研究者たちの間で特定されているらしいのだが、冬の間は見失うらしい。しかも種の特定さえできていないらしい。らしい、の連発ですいません。
物語は、祖母、母、孫という三代に渡る女性の歴史と、このクジラ(らしいクジラ)が微妙に重なる。祖母は、会話のなかでしか登場しないが、倍賞美津子さんが友達だったという設定。そのくらいの年齢かもっと上かも。
あと、余貴美子さんも登場します。物語の中盤では、ある重要な人物が欠けてしまい、主人公は大分に帰ってくるのだが、映画の冒頭(小説の冒頭も)は、ここから始まる。
どちらかというと、この手のお話は私自身は苦手部類で、きっかけがないとまず見ないのだが、劇場で見れてよかった。配信でやっていても見なかったかも。苦手な人にはきつすぎる。
テーマはかなり重いです。LGBTの内面に入り込むし、ヤングケアラーの問題や、児童虐待、育児放棄があり、DVがあり、自死シーン(未遂ふくめ)が三度に渡って描かれる。
あとからじわじわくる映画でした。音楽がよかった。キャストの皆さんもしっかりハマっている。
志尊淳さんの名演。杉咲花。宮沢氷魚。心して見なくてはならないが、ほのかに希望を感じさせる終わり方でした。
装飾で、湯澤幸雄さんが参加。
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