「私は好きでは無かった」52ヘルツのクジラたち JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
私は好きでは無かった
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私が無知なだけかもしれないが、
日本映画では珍しくトランスジェンダー男性(FTM)が主要キャラクターで、
とても嬉しく思って見ていた。
死んでしまうまでは。
もういいよ、失ってから気づくとか。そんな話。
ラストとか、シスジェンダーのみんなで海見てて、
すごく寂しかったよ。
未だに死を持って、分からせないとダメなのかな?
また、主税や安吾の母親の無知による差別が本当に痛い。
アップデートされていない人が余りにも多い。(し、その割に罰はない)
あと、キコが虐待されていたことを知っているにも関わらず、
友人が殴ったり、馬鹿だの何だの言っているので、
フラッシュバックとか大丈夫?と気になったし、
(例え安吾との対比を示す為としても)無神経過ぎると思った。
ただ、トランスジェンダー監修も入っていたし、
インティマシーコーディネーターもいたようで、
制作という面では少しずつ変わっていっていると思った。
また、杉咲花を始めとする俳優陣が良かった。
特に、小野花梨、池谷しのぶ、余貴美子。素晴らしかった。
実際にトランスジェンダーである若林佑真のナチュラルな演技もよかった。
あと少し気になったのが、主税のキャラクター。
最後には、キコに暴力まで振るうけど、
なんかそれって、あえて安吾を立たせるためにそうしているように見えて、
逆に安吾を成人男性として平等に扱ってなくない?と思ってしまった。
別に、対立構造として、悪人を立たせなくても良くないか?という。
そんな差異作らなくても、安吾は素晴らしい人だしさ。
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