「おばあちゃんも52ヘルツクジラだったの?」52ヘルツのクジラたち 105さんの映画レビュー(感想・評価)
おばあちゃんも52ヘルツクジラだったの?
ヤングケアラー、ネグレクト、トランスジェンダー、ドメスティック・バイオレンス…。
いろんな要素が盛り込まれており、きちんと整理されてなければとっ散らかりそうなストーリーでしたが、とっても上手にまとまっていました。
複雑な時系列を用いずに進んでくれていたからだと思います。また、キナコの髪型が彼女の置かれてる状況に合わせて変わってくれていたので、とてもわかりやすかったです。
「家族」が時には呪縛・呪いとなる
そう感じたら、家族と離れてもいい
アンゴがキナコに語るこのセリフ、物語後半のアンゴと母親(余貴美子)との再開してしまったあの場面に、私の頭にフラッシュバックしてきて心が締め付けられました。
社会の構成要素の最小単位は「個人」なのか「家族」なのか?
家族が出てくる物語をみると、このテーマを考えてしまいます。
どうも我々日本人は「家族」である場面が多いのでしょう。
おそらく、アンゴがそうだったように、いつの日か母親が絡め取って来るんだと思います。
でもそんな時には、キナコや愛が、母親の呪いから逃れられるといいな。
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