「泣ける映画?」52ヘルツのクジラたち ゆいさんの映画レビュー(感想・評価)
泣ける映画?
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原作を読んだ時は「重すぎて読むのが辛かった」という感想だった。
児童虐待、DV、性別違和に苦しむ人達の物語。
映画になると聞いても『観た後に辛い気持ちが残りそう』と思い、観るつもりはなかったのだが、TVCMなどで『泣けた』 『号泣した』という宣伝をしていた。
『どうやって、あの原作を泣けるように仕上げたのだろう?』という興味が湧いて観に行ってみた。
ほぼ、原作に忠実なストーリー。
母親に『虫』と呼ばれ、児童虐待により喋れなくなったアザだらけの愛。
彼氏に殴られるとわかっていても同棲している部屋に帰ることしか出来ないキナコ。
性別違和に苦しみ自殺する杏。
ひたすら重い…
ラストで愛がちょっとだけ救われるが、実際問題、愛とキナコが一緒に住み続けることは不可能に近く、愛の施設入りは避けられないし、万が一、気の変わった母親が愛を取り戻しに来たらキナコたちには何も出来ない。
結局、誰も救われていないんだよね。
この内容で『泣ける映画』と宣伝するのはいくらなんでもあり得ないと思う。
映画自体は丁寧に作られていて、2時間超えでも中弛みはなく、役者たちも頑張っている。
倍賞美津子はさすが大女優の存在感。
ただ、重い話が大丈夫な人なら良いが、宣伝を見ただけで『あの花が咲く丘』みたいな泣ける映画を期待して観に行くと後悔することになるかもしれない。
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お主ナトゥはご存じか2世さんのコメント
2024年3月2日
泣けるというよりは杉咲花の泣き方が上手くて貰い泣きする可能性が高い作品て感じですね
人によっては志尊の演技も上手いから泣いてしまうかもですね!