「聴こえない癒しと幸せの声。」52ヘルツのクジラたち SAKURAIさんの映画レビュー(感想・評価)
聴こえない癒しと幸せの声。
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東京から大分の海が見える高台に越した三島貴瑚の現在と過去の話。
雨の中、古傷が痛み道で倒れる貴瑚、そこへ傘をさしてくれた言葉を話さない髪の長い少年…濡れた為、自宅にてシャワーを浴び様とその少年の着ていた服を脱がすと虐待の傷跡が、自分の子供の頃とリンクした貴瑚はその少年を放っておけなくなる…。
原作未読
序盤の脱衣場で少年の身体の傷跡から涙が出てしまって。作品とはいえ子供が親の事情でこんな思いをするのは悲しい、子供の頃の貴瑚も親から虐待、懸命に義父の介護と…、疲れきった彼女の心の声に気づき手を差しのべてくれた安吾と学生時代のともだち美晴との出会いと再会。
「52ヘルツ…」という文字から自分の名を52とした少年、52の世話になった場所を訪れて愛と書いて「いとし」という本名が分かる。
過酷な現在と過去の描写が流れるなか時折流れる安吾と美晴と過ごす癒しの雰囲気と優しい時間、何で安吾は露骨に分かるアゴ髭?何て思ってたけど彼、いや彼女の苦悩と気持ちが分かった時には涙。
自分から安吾にキナコと呼んでと言っておいて安吾に「私は貴瑚」と訂正したのは悲しかった。
察して出ていった愛の「キ・ナ・コ」と呼ぶ声と、髪を切ってもらってる時の愛の笑顔には泣けた。ちょっと悲しい話ではあったけど悲しさの中に優しさもありで楽しめました。
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トミーさんのコメント
2024年3月2日
コメントありがとうございます。
一夜明けて大分落ち着きました。全体的に盛り過ぎなんでしょうね、献髪とかお祖母ちゃんの過去とか。親友はもうちょっと丁寧に描いても・・