くすぶりの年代の記録のレビュー・感想・評価

　WW2から戦後のアルジェリア独立闘争までの苦難をアルジェリア側から描いた3時間に及ぶ一大叙事詩です。その時代のアルジェリアについては、『アルジェの戦い』（1966) 位でしか見ておらず、しかもあれはヨーロッパ側から描いた歴史でした。こんな映画があったなんて全く知らず、しかもそれがパルムドールを受賞していたのも驚きです。

　脚本や演出に注文はあるのですがが、僕が全く知らなかった歴史をこうして丹念に記録して下さっていた事にまずは感謝です。

戦争を起こしている国同士の視点ではなく側面である植民地から見た歴史を学ばせて貰った。

家族や友人が亡くなっても悲しんでいる間もなく次々と植民国の問題に巻き込まれて行く、

疫病が起きたら労働力から感染者扱いの様に切り捨てられて行く、、こんな歴史が未だロシア・ウクライナで繰り返しているかと思うと過去の事とは思えない、、

この先にあるアルジェの戦いも気になる、

凄く良い作品でした。