コラム:田幸知有紗のハリウッドスター紳士録 - 第3回
2009年11月16日更新
第3回:ジョージ・クルーニーのキスに夢見心地も…
今回のハリウッド紳士はジョージ・クルーニー。芸能一家に育ち、ハリウッド女優をはじめ多くの女性と浮き名を流すプレイボーイ。しかしその一方で俳優・監督・プロデューサーと八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍で“兄貴”として慕われる存在でもあります。
「シリアナ」ではアカデミー賞助演男優賞を受賞するなど、実力も兼ね備えています。確かにスクリーン上ではとてもセクシーだけれど、なぜ多くの女性が虜になってしまうのだろうか……? そんな魅力を探るべく、私はクルーニーのインタビューに臨みました。
それは2007年の真夏に行われた「オーシャンズ13」のジャパンプレミア。ラスベガスのカジノをイメージした派手な会場には、スティーブン・ソダ―バーグ監督とともに登場。集まったファンは、やはり圧倒的に女性が多かったです。
私の目の前へやって来たクルーニーは、ほほ笑みながら甘い視線をおくってきました。大人の男の色気たっぷりで、ほのかに漂ってくるいい香り。そしてお決まりのリップサービスで、「君は美しいね。すごくきれいな目をしている。素敵だ!」とやんちゃな表情でとことん褒めてくれました。
リップサービスと分かっていながらも、ちょっとうれしくなる私。そこで私も「本当にセクシーですね!」と言い返すなど、お互いを褒め合ってから本題のインタビューへと移りました。
クルーニーは、質問に答えてから通訳の方が訳している間も、常にじっと優しい表情で見つめてきます。これにはかなりドキドキ。質問はいくつかするので、その度に無言で見つめ合う時間がやってくるのです。
きっと私が動揺しているのも伝わっていたのでしょう。さらに! 極めつけにいきなりハグ&頬にキス。ドキドキが最高潮となったところでインタビューは終了。短い時間がとても長く感じました。その後、私は興奮冷めやらぬまま、クルーニーが別の媒体から取材を受けている光景をぼーっと眺めていました。
すると……、クルーニーは他の女性インタビュアーとも笑顔でハグをしているではありませんか! クルーニーは私におくってくれた情熱的な表情と全く同じ表情をしているわけです。それに対するインタビュアーの反応も、私と同じように目をキラキラさせて喜んでいます。
これにはふと現実に戻されたというか、さすがだな……と感嘆。そして、ディレクターから「ま、こんなもんだよ。仕事だもん」というとどめの一言。今よりちょっと若く経験も浅かった私は、この取材を通して男性の甘い言葉には気をつけようと学んだのでした(笑)。
それにしても、ほんのわずかな時間で女性の心を鷲づかみにしてしまうクルーニーの魅力はすごいですね。私は初めて20歳以上も離れている人に恋をしそうになりました。年齢を重ねても母性本能をくすぐるやんちゃな笑顔を見せるところも、女性を虜にするポイントなのかも知れません。
ただ、この連載のテーマは紳士録。紳士度として見ると、クルーニーはワイルド過ぎ! なので、紳士度☆☆。1度離婚をしてから生涯独身宣言をしているクルーニーですが、今後もどんな人と浮き名を流すのか要注目です!