コラム:LiLiCoのHappy eiga ダイニング - 第4回
2010年3月10日更新
第4回:恋人にトロフィーで自宅ドアを叩き壊された“ロマコメの帝王”
対談ゲスト:「噂のモーガン夫妻」ヒュー・グラント
■好きな映画は「グッドフェローズ」(ヒュー)
リリコ:アメリカでの撮影はどうでした?
ヒュー:アメリカ中西部は、思い描いていた通りの光景だった。みんなカウボーイハットをかぶって、銃を携帯している。多くの人がいまだにとてもきちんとした古風な生活を送っていて、そういう部分は感心したし、ロマンティックだと思ったよ。カウボーイハットのかぶり方、扱い方にもそれぞれ意味があって、すごく面白かったね。
リリコ:自分用のカウボーイハットは買わなかったの?
ヒュー:買おうかと思ったけれど、自分でかぶっている姿を見て全然似合わなかったから、結局買わなかったよ。
リリコ:そんなことなかったですよ。そして、いつもみなさんに聞いている質問が3つあるんですけれど、まず、あなたの好きな映画は何ですか?
ヒュー:うーん、「グッドフェローズ」だね。
リリコ:それはどうしてですか?
ヒュー:マーティン・スコセッシ監督は素晴らしいから。それに、僕はアメリカンマフィアの世界にすごくひかれるし、興味があるんだ。
リリコ:スコセッシ監督と仕事をしてみたいですか?
ヒュー:僕らが同じ仕事をするとは思えないな(笑)。
リリコ:(笑)。何が起こるか分からないですよ。好きな言葉とかモットーはありますか?
■グラント家のモットーは「しっかり立て」(ヒュー)
ヒュー:僕のモットーはないね。でも僕の家族にはあるよ。グラント家のモットーは「Stand Firm」(しっかり立て)。バイアグラの広告だったかも。
リリコ:(笑)。あなた自身の好きな言葉はないですか? 誰かがあなたに言った言葉とか、ビジネスの世界で言われたアドバイスとか。
ヒュー:俳優業についてだと、知り合いの素晴らしい舞台監督から頻繁に「Be Open」(オープンでいろ)と言われていて、それが心に残っている。役者は現実の世界では自分を守りがちだが、カメラの前ではオープンでいることが大切だと思う。
リリコ:あなたが自分で集めているものとか、コレクションはありますか?
ヒュー:僕はゴルフ上達グッズを集めているんだ。ゴルフが上達するためなら、どんなオモチャだって買う。ゴルフ関係のグッズは家に大量にあるよ。
リリコ:この映画はすごくおもしろかったけれど、あなたの目線から見てストーリーのどの部分に個人的に共感できますか?
ヒュー:そんなに僕との共通点はないけど、確かに僕は(私生活で)恋愛トラブルを経験してきた。大人になってからいろんな女性と付き合おうとしてきた。だから(今回浮気する役どころも)もちろん理解はできる。
■私はウィスキーボトルとフライパンを投げた(リリコ)
リリコ:ポールはたった1度間違いを犯しただけだけれど、メリルはすごく動揺していましたよね。そのことについてはどう思いますか?
ヒュー:すごく難しい状況だったと思うよ。たぶん、こういう状況に直面したとき、その後で自分はもう乗り越えたと思っても、実際にはなかなか忘れられないと思うね。どうしても思い出して、決して許すことはないのだと思う。
リリコ:私も夫と離婚するまでいろんなことがあった(笑)。
ヒュー:ほらね。
リリコ:確か、彼女になにか投げられたって言っていたよね? 私はウィスキーボトルとフライパンを投げたことがあるわ。あなたは?
ヒュー:僕にはいろんなものを投げてくる彼女がいた。最悪だったのは、僕のBAFTA(英国アカデミー賞)の大きくて重いトロフィーだよ。そういえば、彼女はそれでドアを叩き壊したね。ドアがボコボコになったよ。
リリコ:(爆笑)。ドアはそのままなの?
ヒュー:そうだよ。まだ直していない。