コラム:LiLiCoのHappy eiga ダイニング - 第1回
2009年12月4日更新
第1回:私の今年の目標は黒木メイサになること……だった
対談ゲスト:黒木メイサ
撮影が行われたのは12月の伊豆大島。寒さとともに強風、濃霧と悪条件に見舞われたものの、押井監督はすべてを受け入れて撮影を楽しんでいるかのようだったという。黒木も特注のボディスーツに身を包み、監督の期待に応えた。
■新作「ヤマト」の現場は劇団みたいな一体感(メイサ)
リリコ:菊地凛子さんと佐伯日菜子さんとの共演を振り返ってみて、どうでしたか?
メイサ:現場で1度もお会いしていないんです。絡みのあるシーンは、「この岩の後に凛子が隠れているからさ」って説明があるだけ。完成会見で初めてご挨拶したのですが、菊地さんは監督に似て独特の雰囲気を持っていますよね。佐伯さんは、お子さんがいらっしゃるって聞いていたからなのか、すごく優しい雰囲気で、笑い方とかいちいち素敵でしたね。
リリコ:映画の世界でも着実に活躍を続けていますよね。次は「SPACE BATTLESHIP ヤマト」でしょう?
メイサ:今度は完全なブルーバックですよ。「そこに地球が見えます」みたいな(笑)。絵的にはすごいことになっているようです。現場は劇団みたいな一体感があって楽しいですよ。リーダーが引っ張ってくれるから、出演者とスタッフの距離感もすごく近いですから。
リリコ:メイサちゃんが一緒に仕事をしてみたいと思う監督や役者さんっていますか?
メイサ:すべてが新しいことだらけですから、色々な現場を経験してみたいです。「ヤマト」の山崎貴監督は、「ALWAYS 三丁目の夕日」が画だけじゃなくて、人間の描き方が素敵だと思っていた矢先だったので、夢が叶ってうれしかったですね。
リリコ:好きな女優さんは?
メイサ:……(熟考)。
リリコ:あなたが一番! いいです!
メイサ:(爆笑)……おなか痛い。(気を取り直して)深津絵里さんはすごく素敵だと思います。目指したいというか、純粋に色々な作品を楽しませてもらっています。
黒木は映画、舞台、テレビドラマと無尽蔵の人気ぶりだ。更に、7月にファーストシングル「SHOCK-運命-」をリリースするなど、歌手としての活動も順風満帆。2010年1月1日には、ミニアルバム「ATTITUDE」を発売する。
■私がついているから自信持って(リリコ)
リリコ:女優、歌手とあるなかで、今後はどういう割合で仕事をしていくつもりなの?
メイサ:私のベースになっている、舞台はずっとやっていきたいです。役者としても、ずっと日本でやっていけたらそれが一番いいなと思います。でも時々、役について考えたり調べたりしていると、自分が何者なのか分からなくなることがあるんですよ。インタビューで、自分のことを聞かれたときに何も答えられないことがあって、「やばいな」と思ったんです。それが音楽を始めてから精神的なバランスが取りやすくなりました。別に誰かを演じるわけじゃなくて自分でいられるからというのが大きいです。
リリコ:今の発言はすごく新鮮。タレントっていう職業を選ぶと、自分でいるってなかなか難しいですよね。どうしても演じちゃったりしますし。
メイサ:元々が人見知りなので、自分を作っている方が楽なんです。だから音楽をやろうって決めたときは、まずは自分崩し。何を歌いたい、踊りたいっていう自分の意見を発することが怖かったのですが、スタッフと食事をしながら伝えるようにしました。
リリコ:少し似ているところを見つけました。演じちゃうっていうね。明るいって言われると、そうでもないのに「リリコ=明るいキャラクターを期待しているんでしょう?」って頑張ってみたり。でもね、そのまま自信持ってやった方がいいです。私がついていますから。笛を吹いていただければ、すぐに走ってきます。
メイサ:すごーい。強い味方だ。
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