SHOGUN 将軍のドラマレビュー・感想・評価
リチャード・チェンバレンの詰めの垢を煎じて飲め。
80年のリチャード・チェンバレン主演のSHOGUNが好き過ぎるので、他の視聴者と同じ目線では見れず斜めから見てる感じで語ります。
まずブラックソーン役がダメ。薄い。リチャード・チェンバレンにはまったく及びません。
前作・今作共にブラックソーンの目の前で侍が躊躇なく無辜の村民の首を刎ねるシーンがあるが、現ブラックソーンからはその驚きが響かない。前作の”侍の無慈悲さ”が伝わってこない。ここは演出の問題もああると思う。異文化の衝突的なカルチャーショック感がイマイチ感じられない。
鞠子もダメ。いかにも現代的な価値観の人間が作った強い女性という感じで、ビジュアルも現代人女性が着物着てるだけにしか見えない。女性陣のメイクも今風で、なんか戦国時代感からかけ離れている。お歯黒しろとまでは言わないけど、もっと当時に即した古風な感じにしてもよかったのでは?
真田広之もダメ。やっぱり真田氏に将軍は似合わない。雰囲気ではない。どっちかと言えば石堂役やった方が似合うのでは。96年のNHK大河で三成やっていてハマってたし。三船敏郎と比べるのは流石に酷なのでそこは言及しない。
さらに浅野忠信もダメ。最近”首”でも武将やっててまたかという感じ。海外作品にも出すぎ。新鮮味・驚きが無い。モータル・コンバットにも真田さんと二人して出てたし、日本人はこの二人ばかりやん・・・という感じ。前作の目黒祐樹やフランキー堺、金子信雄に高松英郎などなどが海外作品に出たという有難みが無い。
映像に関しては流石に凄い。迫力満点。海外の大作らしい絵作りで見ごたえがあります。
・・が、レンズどうなってんの?映像曲がってるし、常に四隅に影が落ちてる。チルトシフトってやつ?そんな事する必要ある?常に柱が曲がってるのが気になってしょうがなかった。ハンディカメラ的な手振れ演出とかも多用してるけどユラユラ揺れるのは正直いらない。とにかく雰囲気作りすぎて風景が日本じゃないみたい。
前作は100%ブラックソーン目線だったので、何この国!?びっくり日本!ゲイシャ!サムライ!という感じで其処が非常に面白いのですが、今回は趣が違い雰囲気も重苦しくクソ真面目に作ってるので、比べるのがそもそも間違ってますね。
と、前作が好きすぎるので比較して辛辣な事を述べていますが、海外作品でここまで出来たのは画期的でエポックメイキングだと思います。凄い作品です!
ディズニープラスというのが気に食わないですが、プレミアムプランとかドコモ経由など無料トライアルを適用する手段はいろいろとあるので、全話出揃ってから無料で一気見するのが良いかもしれません。
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