SHOGUN 将軍のドラマレビュー・感想・評価
戦国時代にカトリックとプロテスタントの対立を描く
真田広之が全面的にプロデューサーとしてクオリティコントロールにも関わっているとのことで、非常に本格的な作りになっている。衣装もセットも豪華、絵作りが圧倒的にリッチだ。芝居の質も高いし、この予算規模で日本の時代劇をアメリカで作れるとは驚く。80年代にテレビドラマを制作した時も大きな人気を博した同原作は未読なのだけど(日本では絶版、再販してほしい)、西洋的な視点はたくさん入っている。イギリス人が日本に流れ着いて、その視点で物語が展開するので、珍しいものを観ているという感覚はどうしてもあるが、細部の描写にこだわりとリスペクトを感じさせる。
日本の時代劇ではなかなか出てこない発想も盛り込まれている。それは、日本の戦国時代を舞台に、カトリックとプロテスタントの対立を描いている点。当時は宗教戦争で2つの宗派が争っていた時代であることを反映しているわけだが、日本史だけでなく世界史の流れも汲んだ上で物語を構築している点が興味深い。
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