アンチヒーローのドラマレビュー・感想・評価
真犯人を隠蔽する制作陣
明墨の人を喰ったキャラは魅力的。検察の不正を明かし無罪を勝ち取ったかと思えば、依頼人を陥れて弁護を放棄したり、目的が判然としない序盤も目が離せない。中盤で明らかになる目的が果たされる最終回も、なかなかトリッキーな展開で悪くない。総じて鑑賞し甲斐のあるドラマだった。
ただ、ドラマでは明かさなかった「真犯人」は設定されているが、本作の主題ではないので描かなかっというインタビューをみて一気に評価が下がった。確かに本作はミステリではなく、犯人探しが主題ではないのかもしれない。ただ、冤罪で12年も拘束された人がいる殺人事件の真相を明かさずにいられる制作陣こそが、自ら描いた事件を最も軽んじている。フィクションと分かっていても、感情移入してる視聴者を小馬鹿にしている。
全2件中、2~2件目を表示