ファルコン&ウィンター・ソルジャー

ファルコン&ウィンター・ソルジャー
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採点

シリーズ紹介

ジャンル:ドラマアクションアドベンチャー

原題:The Falcon and Winter Soldier
製作国:アメリカ

シリーズ

スタッフ・キャスト

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ドラマレビュー

4.0「予想通り」面白かった ※『ワンダヴィジョン』のネタバレもあり

alalaさん
2021年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

知的

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alala

4.0スティーブの盾が“シンボル”だと言っていたけど、徐々にそれが“シンバル”にしか見えなくなってくる

kossyさん
2021年6月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 サノスの指パッチンから5年が経過し、デシメーションされた人々が戻ってきた。やがてそれが原因で多くの難民を生みだし、5年前に戻そうという意見が台頭することになった。そうした「世界はひとつ、人はひとつ」という合言葉を使い、テロ組織が暗躍する。国連傘下(?)のGRC(世界再定住評議会)が国境を線引きしようとしていたことに対抗するものだ。GRCは言ってみれば、溢れている難民を追い返そうとする愚策を推進しようとしている巨大組織であり、多分、アメリカ政府直轄なんだと想像できる。

 スティーブ・ロジャースは引退し、ファルコンことサム・ウィルソンに盾を託された。しかし、サムはその盾を政府に寄贈。新たなヒーローを求める国民の声にしたがって、3つの叙勲を受けていたジョン・ウォーカーという兵士が新キャプテン・アメリカとして君臨することになった。そんな折、指揮権の問題、スコヴィア協定の影響で、ファルコンもバッキーも新キャプテンのもとでテロリスト集団と戦うこととなるのだった。

 しかし、その“フラッグ・スラッシャーズ”というテロ組織は、難民に薬品や物資を供給していて、血は流すものの訴えてる内容はまともなものであるため、SNS等を通じ世界中の人々から支持されていた。特に指パッチンで被害を受けた人々から・・・

 全6話のうち、1話、2話とも激しい空中戦の映像で魅了させてくれるのですが、3~5話はかなり会話や地上アクション中心。しかし、コロナ禍で作られたこともあってか、難民問題、人種問題、貧困問題などを痛烈に批判し、世の中が分断されていることを皮肉っているような展開となった。特に大きいのが黒人差別の点だろうか、直接的なものは少ないけど、ファルコンが黒人ということもあり、アメリカ人の意識の奥深さも垣間見えてくるのです。ヒーローは白人じゃなきゃならない?!なんとなく途中で脚本も変更されている気もします。

 また、スラッシャーズのリーダーであるカーリを初めとして、8人の血清を打たれたスーパーソルジャーの存在。スティーブやバッキーと同じように超人的な能力を持っている。しかも、残っている血清をも集め、さらに組織を強大にしようと画策。だけど、1個だけ新キャプテンが使っちゃう・・・副作用もある恐ろしい薬物という点では今のコロナワクチンにも通ずる。

 『シビルウォー』との繋がりがいくつも存在し、特に悪役のジモ(ダニエル・ブリュール)と元CIA捜査官のシャロン(エミリー・バンキャンプ)が美味しいところ。スティーブと恋仲になりそうでならなかったシャロンだけど、ロス長官から盾とウィングを奪い、彼らに返還するなどしたため、国賊として追われ、逃亡生活をしているとのこと。スラッシャーズと敵対しているパワーブローカーとの関係も面白い。

 なんやかんやで、第6話のファルコンのスピーチに感動してしまうほど、ちょっとダレ気味だった流れを一気に回復してくれた。小ネタも多くて、日本人のヨリ・ナカジマの伏線や隠された超人イザイヤといったキャラにバッキーの人物リスト、さらにそれぞれのカウンセラーのやり取りにも贖罪や悪夢といったテーマがあった。多すぎるかも。そして、最後にはタイトルが変化することや今後のMCUで活躍しそうなキャラの誕生も・・・お腹一杯。

kossy

5.0戦線を配信ドラマに広げても後10年は戦える!!

モアイさん
2024年7月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

興奮

……と思わせてくれた作品です。

「卒業」する理由としては余りに完璧な大団円だった「エンドゲーム」から、え?まだやんの?と思った人も多い事でしょう。
これ以上何すんの?って皆が思うなか2021年から今度は配信だ!!という事でディズニー+で発表された本作。

元々友達に「マンダロリアン」を勧められてディズニー+に加入したのですが、せっかく入ったからついでに見るか…ぐらいの軽い気持ちで見始めたのがすべての始まりでした―。

「え?これ全部繋がってんの?」これが私がMCUという壮大なプロジェクトをちゃんと認識した時の反応です。そして次に「ダル・・・」。
たぶん劇場で「ブラックパンサー」が公開されていたぐらいの時期です。今は離れて暮らす弟のセルDVDコレクション。
ゲームと深夜アニメとゴジラが好きな我が愚弟がアニメや怪獣以外の映画を好きになっていること自体意外でしたが、それなら暇つぶしに自慢のコレクションの中からお勧め見せてよ。と要望し、彼のコレクションを見た際に教えられたのがこの事実です。

いやいや、定期的にアメコミヒーロー映画が製作されているのは知っていましたが、まさかその一つ一つが繋がっていて、しかもそれが知らぬ間に既に10年ぐらい続いていた訳なんですよ。作る方も見る方も何て物好きなんだ!!と驚愕いたしました!

そしてその際、弟が最初に勧めてきたのが「エクスペンダブルズ」だったのですが、いや~これがまた私の好みを完璧に捉えているんですよ!
でもね、それもう見たから…。と断って、このMCUの中からお勧め見せてよという事で、我が愚弟を映画の世界に導いたという「エイジ・オブ・ウルトロン」を二人で鑑賞したのです。

「ハー今の映画ってこんななんだ」と思いながらその迫力と尺の長さに呆気にとられましたが、数分に一度見せ場を作る演出が、逆に映画全体のメリハリを無くして単調だし、各々のキャラクターの見せ場はあるものの、だからといってキャラクターの掘り下げがあるわけでなし、台詞のやりとりで何となくの関係性が把握できるぐらいで、とにかく長尺でワチャワチャした映画だなぐらいの印象でした。これを今から10年分追いかけることは無いなと思ったのが正直なその時の感想です。
ただ、せっかく我が愚弟を深夜アニメの世界からほんの少し広い所へ連れ出してくれた作品を悪く言うのも気が引けたので、その後も弟に会うたびに、彼の解説付きで「アベンジャーズ」を中心に何作かMCUを見ました。

そして本作です。そんな中途半端な状態で再生し始めたらもうサムだとかバッキーだとか言われても全然ついていけないわけですよ。ロジャースとかスティーブとかキャップとか、同じ人物を違う名前で呼ぶのヤめな!とか思いながら、これMCUちゃんと見ないと楽しめないわ。と視聴を途中でやめ、絶対にないなと思っていたMCUの10年の系譜を追っていったわけなんです。
というのもこのドラマ、スケール感が映画そのままに感じられたんですよね。映画作品のドラマ(TV)版ってどうしてもスケールが小さくなるじゃないですか?それが全然ないんですよ。まさかドラマ形式でもこのスケール感でやるのかよ!?凄い時代になったもんだな!!とある種の感動を覚え、そして膨大なMCUをちゃんと見る決心をさせてくれたのです。

ちゃんと個々の作品を見ていったら全員集合系の映画はファンサービス的な位置付けであることが理解できました。
個々の作品では映画としての起承転結もしっかりしているし、キャラクターの掘り下げもそこで済ませたうえで一つの物語に集約させていくのがMCUの醍醐味なのかとようやく分かりました。
なので公開順で鑑賞していき最初の「アベンジャーズ」に辿り着いた時には(言っても6本だが)、この10年を追う行為に苦は無くなっていたのです!

そしてようやく準備を終えて再び本作に臨んだわけですが、素晴らしかった。
余りにも荷が重すぎる継承の物語。それは物語の中でもMCUを続けていくうえでもそうなんです。ですがそれを受け継いでゆく決意の過程を追い、その一方でもうそれはヒーローの手にも負えないだろうというテーマも盛り込まれており、いくら人命を救っても人の人生や生活は救えないというある種のヒーローの限界をも描いている意欲作です。ただそれでも戦う彼らの姿が胸を熱くさせるのです。
クライマックスで大写しになるキャプテンの盾を見たときは「いや~ヒーロー映画ってホンットにいいもんですね~」と感嘆しました。

そして本作のもう一人の主人公と言ってもいいジョン・ウォーカーの存在!
演じるのはカート・ラッセルの息子でワイアット・ラッセル。
2代目キャプテンに就任し、彼なりに一生懸命頑張っているのに既存のアベンジャーズメンバーからはお前なんか認めないと、ことごとく冷たくあしらわれる様が涙をさそいます。つか既存メンバー酷過ぎじゃね!?
いくら頑張っても認めてもらえない。成果が出ない。その焦りから段々情緒不安定になっていき、最後はもうほとんどヴィランなのですが、それでも最後に見せた彼のヒーローとしての矜持!震えましたね。
早く彼らの活躍の続きが見たい!本当に「後10年は戦える!!」と今後の展開を期待させてくれる作品でした(その後割とすぐにシリーズの雲行きが怪しくなりましたが…)

しかしようやく2025年2月14日に彼らがスクリーンにかえって来ます!もうだいぶ放置しているシリーズ作品が貯まりましたが、この映画に備えるなら全6話の本作だけ見とけばたぶん大丈夫でしょう!?
特報のトレーラー見ると映ってないけどちゃんとカート・ラッセルの息子でますよね!?

とにかく彼らが見せてくれるであろう「すばらしい新世界」に備えてもう一度見ておきたいドラマシリーズです。

モアイ
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