トップ・オブ・ザ・レイクのドラマレビュー・感想・評価
評価できるのは自然の景観のみ。女性主観に偏重し過ぎた一方的なドラマにウンザリ。
誰もレビューを書いてないので書きます。
全6話を見終わって、この監督さんは女性かなと思ったら、やはりそうでした(笑)。
この話に出てくる女性たちは過去に辛い事があった人ばかりで、それもそのほとんどが男性絡みの問題。ドラマの謎もミステリアスではあるものの、結局「女性は被害者で男性は加害者」というパターンに帰結。ロビンという女性とトゥーイという少女を通して、女性の純粋さ、愚かさ、強さなどを描こうとする意図は理解できるものの、やはりその価値観は女性主観のものでしかなく、男性の本能に対する理解も歩み寄りも無く、まるで「世の中の男性はすべてレイプ犯」のような描き方にはかなり一方的なものを感じた。特に、上司が酩酊した自分を介抱してくれたのに、お礼も言わず、まずレイプされたんじゃないかと疑って非難するのは、過去の事件を考慮しても幾らなんでも非常識すぎ。
そのくせロビンとジョノがいちゃつくシーンがやたら多いというのも理解不能。この辺も男として違和感を感じるのは、レイプされた過去に自分自身で何らかの決着を付けた上で男と寝るならともかく、トゥーイにかつての自分を重ねて感情移入しているだけで、相手を理解しようとする姿勢が微塵も見られない事。ジョノの事すら100%信じていないのに、あれだけ嫌悪している肉体関係に溺れてしまうという思考回路は男性には理解できない女性特有の価値観。ある意味、そこも含めて女の愚かさやどうにもならない感情を描きたかったのかも知れないが。
もう少し謎に対する捜査シーンも増やして欲しかったが、ミステリー的な謎解きはメインじゃないのが残念。ラスト辺りでのどんでん返しにしても、ミステリーとして証拠に基づいて論理的に辿り着いた結論ではなく、単に少女たちと会う機会の多さからあの人物を疑ってみたら消去法でそうでした、と言うだけ。そのため意外性よりも単に男のクズっぷりを強調するためだけのオチに思えてしまった。
ラストシーンもメインキャラのその後には何も触れられないままあっさり終了。結局、作品を通じて「常に女性は被害者」という視点しか描かれていないので、ロビンもトゥーイも成長したようには思えず終い。パラダイスを主宰していたGJが何者なのかも語られないし、何で去って行くのかなど、よく分からないままの人物。所詮、男と女は理解し合えないという現実を突き付けられた感じ。
全1件を表示