Shrink(シュリンク) 精神科医ヨワイ
シリーズ紹介
原題:Shrink 精神科医ヨワイ
製作国:日本
シリーズ
スタッフ・キャスト
- 原作
- 七海仁 [2024]
- 漫画
- 月子 [2024]
- 脚本
- 大山淳子 [2024]
- 演出
- 中江和仁 [2024]
- 制作統括
- 樋口俊一 [2024]
- 阿利極 [2024]
- プロデューサー
- 久保田傑 [2024]
- 齋藤大輔 [2024]
原題:Shrink 精神科医ヨワイ
製作国:日本
同名漫画のドラマ化。第一義的にはこういう世界があることを紹介するために制作されたとのことだが、取り上げたテーマは [第1話] パニック症、[第2話] 双極症、[第3話] 境界性パーソナリティ症、とかなり尖ったセレクトになっている。
基本的にはファンタジー色の濃いものになっている印象で、ヨワイという類いまれなる優秀なスキルをもった精神科医の関与を通じて、それぞれ困難な症状ではあるものの光明はあるのだというメッセージで貫かれている。現実の困難、それはたとえば症状の軽快までは数年~数十年かかったり場合によっては軽快に繋がらないケースもあることや、精神科医療においても適切な診療が行われないケースがあること等も触れられているが、トータルのバランス的にはあくまで控えめ。また精神科医の患者との関わりに関しては現実を大きく逸脱しているところもあり、誤解を生みかねないというリスクもあるが、それでもあえて光明を全面に押し出す形としているのは、一般社会の精神疾患に対する誤解をなんとかしたいとの思いからくるものであるように思えた。
ドラマに先立って放映された「がんばりすぎないで。~ドラマ『Shrink』の現場から~」も併せて視聴したが、そこで当ドラマ監修の順天堂大・加藤忠史教授が第2話の撮影場面(双極症Ⅰ型患の主人公が入院させられる場面)に立ち会った際に語っていた「こういうことが、毎日、日本中で同じようなことが起きているんです。でもそういうことがこうやって映像になったことが一度もなくて・・・」と語っていたのが大変印象に残った。また、第2話で主人公の入院中、「まぁ、(踊っている他の入院患者を指さして)ああなったわけじゃないですしね」と言う主人公に対して、同じ双極症で入院3回目の入院患者から発せられた「そっかぁー・・・、キミはまだ病気を受け入れられないんだ」というセリフにはギクリとさせられた。書籍や耳学問だけでわかったつもりになっていたことに直面させられた気がした。仮にそれがファンタジーであったとしても、映像化することには大変意義があるし、映像というものにはやはり圧倒的な迫力があると感じた。
こうなると、原作を読まないわけにはいかないな、という気分にさせられた作品だった。
タイトルのShrink(縮む、縮める)がアメリカで精神科医を表すスラングとは知りませんでした、妄想によって大きくなった患者の脳を小さく縮める人ということらしい。ヨワイと言うのは主人公の医師、弱井幸之助の名前、心優しい患者思いの先生ですが強くはないというニュアンスでしょうかね。
原作は漫画でNHKで放送のTVドラマ、偏見を恐れて医者にかからない隠れ精神病患者が多いと言っていたが社会問題という程でもないでしょう、ただ原作者の七海仁さんはジャーナリストなので病院や医療関係者への取材を通じて感化されたようですね。
映画は都内の大手広告代理店で働く会社員、シングルマザー雪村葵のパニック障害に苦しむ日々の様子と優しく寄り添う医師や家族の物語、医療監修も手厚く、同様の悩みを持つ方には励みになる素晴らしい社会派ドラマなのでしょうが、凡人のおじさんには気が滅入るし少々退屈、ヨワイ先生の過去のトラウマが何だったのか友人の松野は一話では明かさなかったので続編が観たくはなりました・・。
1から3話までの構成でした。内容が非常に惹きつけられる話で楽しめました。
精神科医に相談したい症状を、寛解まではいかないが、緩和されていくリアルをポジティブに描いている作品です。
感情の回転のテンポが良く、あっという間に1エピソードが終わりました。精神医療では様々な症例の方が悩まれていると思います。もっと色々なエピソードが観たいです!
以下、脚本勉強用アウトプット。
◯プラスとマイナスの感情、状況を作っていて、観ていて飽きさせない工夫がある。
◯構成と題材が素晴らしすぎて、食い入るように観入るだけだった。1話60分完結の構成で、ちゃんとポイント作れるんだもんな。この題材で、終着点ポジティブに持っていけるんだ。全話救いのある終わり方が最高です。