ナビレラ それでも蝶は舞うのドラマレビュー・感想・評価

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採点

4.5自分がやりたかったことはいくつになっても始められる

estrellaさん
2025年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

70代のおじいさんが、有名バレエダンサーのスタジオにとびこんで「バレエを教えてくれ」と言うのでバレエダンサーたちびっくり。バレエ教室ならともかく。
ナビレラのナビは韓国語で蝶々。
子供の頃に見たバレエダンサーにあこがれたが男がバレエなんてと一蹴され心にしまってきたし、家族の為に身を粉にして働いてきた。
でも死ぬ前に蝶のようにバレエで飛んでみたいと思い、バレエを習い始める。

若いバレエダンサーのチェロクは才能がありながらも、人生うまくいかずふてくされ孤独で自己中心的で、バレエもスランプ状態。
おじいさんにバレエを教えろといわれてさらにむかついてる。

でもまわりに反対や嘲笑されながらも夢をあきらめず、老体に鞭打ってバレエの練習を一生懸命やるおじいさんにだんだん感化されていく。
自己中心だったチェロクが思いやりを持てるようになり、自分のバレエを表現して踊ればいいのだとバレエへの情熱を取り戻していく。
自分がおじいさんを助けてあげてると思ってたら、救われてるのは自分だと気づく。

webtoonでナビレラは前に読んだのですが序盤の方でとまってました。
ドラマは原作よりもっとドラマティックに脚色してるとは思います。

主人公のパク・イナンは笑顔がきれいでかわいくて、体も小さいからチェロクとの体格差もあり、80歳近い高齢でよくバレエの練習のバーに脚を伸ばしてあげたりすごいなと思いました。
チェロクとは師弟関係だけど、孫とおじいさんみたい。

家族もバレエに反対していたけれど、夢を捨てずがんばる父親を見て、家族がだんだん変わっていく過程もよかったです。

おじいさんの言葉や姿になるほどと思うことが多くて。最終回は泣きました。
自分の夢ややりたかったことはなんだろう。今まで我慢してきたり、生活が家族の為にできなかったことはなんだろう。何歳でもその夢を初めてみてもいいんじゃない?
自分の人生を見つめなおすようなドラマでよかったです。

チェロク役のソン・ガンは背が高くてビジュアル的にも、おじいさんとのかけあいとかはいい感じなんですが、バレエ経験がない俳優なのでダンスの場面が吹き替えだとはっきりわかるのが残念でした。チェロクが踊る時は首より下だけ撮ったり、ソン・ガンが踊る場面は顔のアップや最後の決めポーズばかりで。または引きのアングルで撮って、逆光で顔が見えないようになってます。
他のバレエダンサーのシーンはちゃんと本人たちが踊ってるのがわかるのに。
これはバレエダンサーの話なので、バレエ経験があり演技経験があるKPOPアイドルを使った方がよかったんじゃないでしょうか? KPOPアイドルにはバレエ経験者が多いので。EXOのKAIは俳優経験もあるしバレエ経験があり、KPOP界のトップダンサー。ソン・ガンはnetflixの息子と言われる位netflixドラマに出まくってるので選んだんでしょうが、今回はミスキャストだと思います。

あと、おじいさんがある病気になったというのは余計だったと思います。高齢になれば誰だって物忘れとか認知がでてくるんだから、ドラマでも自然に老いてそうなるほうがよかったんでは。
しかも高齢の妻や中年の子供達が病名を聞いて大ショックを受けたり、親が物忘れするのを見て泣いてるのは、リアリティがないと思いました。
息子や娘が病気になるのならわかるけど。

estrella
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