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ドラマレビュー
この題材にこの監督のマッチング良い
今泉夫妻のコンビ作というので期待してみた。夫婦が不倫を公認しているという大胆なストーリーだが、しっとりと見せる今泉監督のセンスが題材とマッチしていると思う。
性行為が途絶えた夫婦が、それでも夫婦を営むために不倫公認制度を導入。妻でフリーランスでウェブデザインをやっている高畑充希は、家庭が円満に保たれる良アイデアだと当初は喜んでいたものの、徐々に嫉妬に駆られるようになり、自分でも不倫を始める。
夫婦とは元々、血のつながらない他人だ。他人が共同生活を営む必然性はどこにあるのか。愛が必然性だというのが、「模範的な回答」なのだが、愛とはどこにあるのか。外に恋人を作ってまで円満に保たなければいけない夫婦生活は、どの辺りに必然性があるのかと問われざるを得ないが、そうして二人が一緒に過ごすことの意味を誠実に考えさせる作品だ。高畑充希と岡田将生というキャスティングが絶妙だ。悪気なさそうに「外で処理してきて」と言えてしまっても悪気を感じさせない高畑充希は本当に悪気なく見えるし、岡田将生は不倫する役が似合うし。