森崎東 : ウィキペディア(Wikipedia)

森﨑 東(もりさき あずま、1927年11月19日 - 2020年7月16日)は、日本の映画監督、脚本家である。

経歴

1927年、長崎県島原市に生まれる。京都大学法学部を卒業。

1956年、松竹京都撮影所に入社する。

1965年、大船撮影所に移籍し、野村芳太郎監督や山田洋次監督の助監督、脚本を手がける。

1969年、『喜劇 女は度胸』で監督デビュー。以降、『男はつらいよ フーテンの寅』をはじめとする喜劇を撮り続ける。

1971年、一連の作品により、芸術選奨新人賞を受賞する。

1974年、フリーとなる。

1977年、居酒屋で口論となった学生の伊藤裕一を『黒木太郎の愛と冒険』の脚本製作に誘い、映画監督を目指す青年「伊藤銃一」役としても起用し、制作。

1985年、『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』を発表。

1996年、『美味しんぼ』を監督する。

2003年、第4回東京フィルメックス審査員を務める。2004年、『ニワトリはハダシだ』が第17回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最優秀芸術貢献賞を受賞した。

2005年、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

2013年、9年ぶりの新作となる『ペコロスの母に会いに行く』を発表、第87回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画1位に選ばれた。

2014年、体調不良で欠席予定だった『黒木太郎の愛と冒険』上映イベントに体調不良を押して途中から参加した。

2020年7月16日午後10時15分、神奈川県茅ヶ崎市内の病院に於いて脳梗塞のため亡くなった。92歳だった。

フィルモグラフィー

映画(脚本)

  • 女の一生(1967年)
  • さそり (1967年)
  • やればやれるぜ全員集合!!(1968年)
  • 喜劇 夫婦善哉(1968年)
  • 惚れた強み(1968年)
  • こわしや甚六(1968年)
  • 吹けば飛ぶよな男だが(1968年)
  • 日本ゲリラ時代(1968年)
  • 喜劇 一発大必勝(1969年)
  • 男はつらいよ(1969年)
  • ドリフターズですよ!特訓特訓また特訓(1969年)
  • いい湯だな全員集合!!(1969年)
  • メス(1974年)
  • ダンプ渡り鳥(1981年)
  • ソクラテス(1996年)
  • 白い犬とワルツを(2002年)

映画

  • 喜劇 女は度胸(1969年)- 監督・脚本
  • 喜劇 男は愛嬌(1970年)- 監督・脚本
  • 男はつらいよ フーテンの寅(1970年)- 監督
  • 高校さすらい派(1970年)- 監督・脚本
  • 喜劇 女は男のふるさとヨ(1971年)- 監督・脚本
  • 喜劇 女生きてます(1971年)- 監督・脚本
  • 喜劇 女売り出します(1972年)- 監督・脚本
  • 生まれかわった為五郎(1972年)- 監督・脚本
  • 女生きてます 盛り場渡り鳥(1972年)- 監督・脚本
  • 野良犬(1973年)- 監督
  • 藍より青く(1973年)- 監督・脚本
  • 街の灯(1974年)- 監督・脚本
  • 喜劇 特出しヒモ天国(1975年)- 監督
  • 黒木太郎の愛と冒険(1977年)- 監督・脚本
  • 時代屋の女房(1983年)- 監督
  • ロケーション(1984年)- 監督・脚本
  • 生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言(1985年)- 監督・脚本
  • 塀の中の懲りない面々(1987年)- 監督
  • 女咲かせます(1987年)- 監督・脚本
  • 夢見通りの人々(1989年)- 監督
  • 釣りバカ日誌スペシャル(1994年)- 監督
  • 美味しんぼ(1996年)- 監督
  • ラブ・レター(1998年)- 監督
  • ニワトリはハダシだ(2004年)- 監督・脚本
  • ペコロスの母に会いに行く(2013年)- 監督

出演

  • 世界の終わりという名の雑貨店(2001年 監督・脚本:濱田樹石)
  • ETV特集『記憶は愛である~森﨑東・忘却と闘う映画監督~番組公式』(2013年12月21日 NHK教育テレビジョン)

テレビ映画・テレビドラマ

  • はぐれ刑事(1975年、日本テレビ)- 監督
    • 第5話「偽証」
    • 第6話「姉弟」
  • 長崎犯科帳(1975年、日本テレビ)- 監督
    • 第6話「虎の罠を噛み破れ」
    • 第23話「風の噂の孫七郎」
  • 欲望の河(1976年、東海テレビ)- 監督
  • 新・必殺からくり人・東海道五十三次殺し旅 最終回「京都」(1978年、ABC) - 監督
  • 翔べ! 必殺うらごろし(1978年、ABC)- 監督
    • 第1話「仏像の眼から血の涙が出た」
    • 第2話「突如奥方と芸者の人格が入れ替わった」
  • ハッピーですか?(1978年、日本テレビ) - 監督
  • 幽霊海岸(1978年、テレビ朝日) - 監督
  • 田舎刑事 まぼろしの特攻隊(1979年、テレビ朝日) - 監督
  • 俺が愛した謎の女(1979年、読売テレビ) - 監督
  • 帝銀事件 大量殺人・獄中32年の死刑囚(1980年、テレビ朝日) - 監督
  • 妻の失ったもの(1981年、読売テレビ) - 監督
  • カムバック・ガール(1982年、毎日放送)- 脚本
  • 妻は何を見たか(1982年、テレビ朝日) - 監督
  • 天使が消えていく(1982年、福岡放送) - 監督
  • 花嫁のアメリカ(1982年、読売テレビ) - 監督
  • 妻は何をしたか(1983年、テレビ朝日) - 監督
  • 妻は何を感じたか(1983年、テレビ朝日) - 監督
  • 赤い妄執(1983年、読売テレビ) - 監督
  • ニュードキュメンタリードラマ昭和 松本清張事件にせまる 第1回「昭和20年8月15日 終戦日の荷風と潤一郎」(1984年、テレビ朝日)- 監督
  • 赤い本能(1984年、読売テレビ) - 監督
  • 赤い罠(1985年、読売テレビ) - 監督・脚本
  • 遺言状戦争(1985年、読売テレビ) - 監督・脚本
  • 喜劇・ああ結婚式(1986年、読売テレビ) - 監督・脚本
  • 喜劇・ああ出産(1986年、読売テレビ) - 監督・脚本
  • 家族の肖像(1987年、読売テレビ) - 監督
  • ああ離婚(1987年、読売テレビ) - 監督・脚本
  • 喜劇・ああ未亡人(1988年、読売テレビ) - 監督・脚本
  • 帰郷(1988年、読売テレビ) - 監督
  • 妻の疑惑(1989年、読売テレビ) - 監督
  • 金のなる木に花は咲く(1990年、読売テレビ) - 監督
  • 弟よ!(1990年、日本テレビ) - 監督・脚本
  • 離婚・恐婚・連婚(1990年、日本テレビ) - 監督
  • 火曜サスペンス劇場(日本テレビ)
    • 誤算(1992年) - 監督
    • 朝比奈周平ミステリー4 木曽路殺人事件(1992年) - 監督
    • わが町II(1993年) - 監督
    • 地方記者立花陽介1 伊豆下田通信局(1993年) - 監督
    • 地方記者立花陽介2 伊賀上野通信局(1993年) - 監督
    • 新任判事補1(1994年) - 監督
    • 新任判事補2(1995年) - 監督
    • 転勤判事1(1997年) - 監督
    • 苦い夜(1999年) - 監督

著書

  • 頭は一つずつ配給されている(2004年、パピルスあい)ISBN 478459101X

関連項目

  • TOHJIRO

関連文献

外部リンク

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