高橋龍也 : ウィキペディア(Wikipedia)

髙橋 龍也(たかはし たつや、本名同じ、1970年「サンケイスポーツ」紙1999年5月20日号にて、「昭和45年11月、石川県生まれ」と明記されている。11月14日11月14日生まれとは、高橋自身のツイートによる。(リンク)2019年11月現在、高橋自身のtwitterアカウントのプロフィール欄に『誕生日: 1970年11月14日』と明記された。 - )は、日本の脚本家、クリエイター。石川県出身「サンケイスポーツ」紙1999年5月20日号にて、石川県七尾市に実家があると紹介されている。また、ネットで確認できるソースとして、TINAMIXでのインタビュー(リンク)で「石川県出身」として高橋が紹介されている。。

かつてはアクアプラス、プレイムなどで主にゲーム制作を、現在は主にアニメの脚本家業を中心に活動している。キャリアを共にするイラストレーター水無月徹と組む際には、2人で1つの共同ペンネームとして高彦達哉(たかひこ たつや)を名乗ることもある。

なお「髙橋龍也」の表記について、かつては異体字である「髙」(はしごだか)を表示・表記できない環境が多かったため、通用される「高」の字をあてた「高橋龍也」でクレジットされていたソースは髙橋自身のtwitterでの呟き。当該ツイートは(1)。ゲーム・アニメにおけるクレジットとしては、2009年の「明日のよいち!」脚本クレジット以降、本来の(はしごだかによる)「髙橋龍也」名義となった。また、印刷物などでは極力はしごだか「髙」でお願いしているという。2014年現在、髙橋自身のtwitterアカウントははしごだかを使った「髙」橋龍也名義である。。本来は「龍」の字も旧字が正しいが、こちらは更に表示が困難な字であるため、クレジットでは通用される「龍」で統一されているソースは高橋自身のtwitterでの呟き。当該ツイートは(1)。高橋龍也の「龍」の字は、右下の3本の横画部分が片仮名のテのようになる旧字を使うのが正しいが、当該の文字はJIS第二水準にも入っていないため、作品クレジットのみならず日常においても通用される「龍」の字で統一しているという。本来の文字を使うのは直筆のみだといい、事実、サイン色紙などでは本来の旧字で名前が記されている。。

来歴

大学 - Leaf以前

大学時代、現在に至るまで創作活動を共にする水無月徹と同じサークルで親交を深める。

大学卒業後、ゲームメーカーのタイトーに就職。この際、6か月の研修期間で店舗運営やカラオケ機器の営業などに携わり、後に開発部に所属。各種映像の制作に関わる部署であったというムック本『遊べる美少女ゲームクロニクル』、および髙橋のtwitterでの呟きなどによる。twitterでの当該ツイートは(1)(2)(3)など。一方、水無月は大学中退後にTGLに就職。同社ゲームのキャラクターデザインを担当し機装神伝ゲンカイザー、1995年、キャリアを開始する。

この時期、髙橋と水無月の2人で漫画『デッドエンドワールド』を制作。髙橋が設定・脚本・仕上げ、水無月が作画を担当したこの作品作業分担については髙橋自身のtwitterによる。当該ツイートは(1)を出版社へ持ち込むも、連載直前で雑誌が廃刊し、連載には至らなかった。(この漫画の主人公「ルミナ姫」は、後の代表作『To Heart』のキャラクター「マルチ」の原型となったという『ToHeart visualファンブック(メディアワークス)』に記載。髙橋のtwitterでの呟きでも触れられている。当該ツイートは(1)。)

その後、水無月は当時PCゲームや音楽の制作会社であった有限会社ユーオフィス(後のアクアプラス)へ移り、原画担当として同社のアダルトゲームブランドLeafの立ち上げに携わる。

Leaf時代

Leafブランド2作目である、「『Filsnown』の発売(1995年8月3日)くらい」の時期に、水無月徹に誘われてユーオフィスに入社入社時期については、髙橋自身のtwitterでの呟きによる。当該ツイートは(1)。1995年11月にユーオフィス名義で発売されたゲーム『LEGAM』のクレジットに「テストプレイ」担当として名を載せる。

1996年には、ユーオフィスのLeafブランドにて、メインスタッフとして関わる初の作品『』の制作に参加。続けて同年のうちに『』、翌年に『To Heart』と、企画・脚本として制作に携わる。Leafはこの3作を通し、アダルトゲーム界のトップメーカーとなった。

1997年の『To Heart』以降は、Leafブランドのファンディスクや、PlayStation版『ToHeart』(1999)なお、PS版「ToHeart」(1999)は、一般にPC版「ToHeart」(1997)の移植として扱われるが、髙橋龍也は企画上は移植ではないと言う。髙橋曰く、当時アクアプラスは「痕」のコンシューマ移植を企図するも実現せず。改めて、新作として「To Heart」の企画をソニーに申請。しかしソニーからの返答に時間がかかり、その間にPC版を制作・発売。その後PC版の評判もあってかPS版の制作が動き出したという。つまり制作・発売とは逆に、企画はPS版の方が先に存在し、よって企画上はPS版は移植ではないこととなる。ソースは髙橋自身によるツイート。(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)を制作。内部的には企画チームの増強や、テレビアニメ版『To Heart』(1999)のシナリオ監修、各種出版物やカードゲームの企画・監修・制作などに追われる髙橋自身のtwitterでの呟きによる。当該ツイートは(1)、また、髙橋と水無月によるサイト「BungleBungle」にもこの時期の仕事についての言及がある。(BungleBungle)。ゲームへのメインスタッフとしての参加は一時的に減り、サブシナリオのみでの参加『まじかるアンティーク』のサブキャラクター「なつみ」シナリオ、2000年や、おまけゲーム製作『猪名川でいこう!』収録のミニゲーム『ナイトライター』、2000年といった関わりが中心となる。

Leaf退社

2000年7月14日にアクアプラスを退社(後に同社からの外注で、2002年の『痕』リニューアル版のシナリオを手がける)。その後、Leaf時代の盟友、水無月徹やろみゅとともに有限会社プレイムを設立し、水無月とともに取締役に就任。

PLAYM時代

2年から4年前後の開発期間を経て、2004年4月にプレイム初の作品『リアライズ』を発売。その2年後の2006年12月に第2作目『レイナナ』を発売。その後も、『レイナナ』に続く新作ゲームの構想をプレイム公式サイト上で断片的に公開していたが、しばらく後にウェブサイトの更新が途絶え、あわせて髙橋の表立った活動もみられなくなる。

2009年4月になって、プレイムの親会社にあたるビジュアルアーツ社長・馬場隆博のコメントで、ブランドとしてのプレイムの解散と髙橋と水無月の両名が東京に向かった旨が非正式ながら明かされた(なお、2014年現在、髙橋自身の認識ではプレイムの開発チームは存続しており、いずれ水無月徹とゲーム制作に参加することがあればプレイム所属となるだろうという髙橋当人のtwitterによる。「プレイムの開発チームは、いまはバラけてしまっていますが、いまでも存在はしています。いつか水無月とゲームに参加することがあれば、プレイム所属という形になると思います。」当該ツイートは(1))。

脚本家として - 現在

その後、アニメ脚本家・小説家の黒田洋介に誘われ、脚本家業を開始黒田洋介に脚本家業へ誘われた、との言及は当人のtwitterによる。当該ツイートは(1)。2008年アニメ『かんなぎ』のゲスト脚本である第9話「恥ずかしい学園コメディ」を初仕事とし、以降、アニメ作品への話数単位での参加を中心に、実写映画やコミカライズなど、脚本家としてキャリアを積む。

アニメの仕事では話数単位での参加が続いていたが、2015年『アイドルマスター シンデレラガールズ』に於いて、監督の高雄統子と共同で監督である高雄と共同で話を作り上げていったが、話や構成のベースとしては、1クール目が主に高橋、2クール目が主に高雄の案であったという。ソースは『アイドルマスター シンデレラガールズ コンプリートアニメファンブック』掲載のインタビューによる。https://www.aniplexplus.com/itemeOaRTzzM初のシリーズ構成を担当(なおこの際、特典付属版BD「アイドルマスター シンデレラガールズ G4U!パック」。仔細は公式サイトなど参照 (1)に同梱のグラビア撮影ゲーム『シンデレラガールズ G4U! vol.1』の一部シナリオ・セリフキャラクター2名「島村卯月」「本田未央」のシナリオ・台詞を、高橋と盟友の水無月の2人で担当したという。高橋・水無月それぞれがtwitterにて発表している。髙橋・水無月両者の分担は不明。当該のツイートは高橋(1)(2)、水無月(1)(2)(3)(4)(5)。も担当。ゲームの性質上、分量は僅かであるが、『レイナナ』以来9年ぶりでゲーム作品へクレジットされた)

その後はシリーズ構成での仕事が増えつつあり、一例として2018年1月期には『刀使ノ巫女』『ラーメン大好き小泉さん』『BEATLESS』と、高橋がシリーズ構成を担当した作品が3作同時期に放送された。また脚本の仕事では、シリーズ構成も担当した2018年10月期の『となりの吸血鬼さん』で初の全話脚本を達成している。

一方で、OVA『エスカクロン』で脚本と共に世界設定を担当、アニメ『刀使ノ巫女』でシリーズ構成・脚本と共に原作にも関与するなど、近年ではオリジナル作品で脚本外でも制作に関わるケースがみられる。

人物

  • 『To Heart』や『痕』のシナリオを担当した竹林明秀(青紫)とは高校生時代からの友人で、髙橋の誘いがきっかけになり、Leafに入社している。
  • 漫画家・あずまきよひことは、Leaf時代の出版物やカードゲームで仕事を共にした。『リアライズ』のタイトルロゴ製作はあずまが所属する「よつばスタジオ」が担当した。
  • アダルトゲーム制作・脚本家である椎原旬は、Leafに所属して髙橋と共に働いた時期がある。入社時に配属先を選択するにあたり、髙橋が所属することを理由に「伊丹開発室」を選択したという椎原旬のtwitterでの呟きによる。(1)(2)などを参照。。
  • 中学時代は軟式テニス部に所属。脚本を担当した『夏色キセキ』第6話「夏海のダブルス」では、(他メインスタッフにもテニス部経験者が多かったこともあり、)テニスのシーンに力が入ったという。本人のtwitterより。https://twitter.com/t_takahasi/status/200880530349232128
  • 高校時代には弓道部に所属していた。サンケイスポーツ紙、1999年5月20日号。

ビジュアルノベルの発掘

『雫』では、画面を「見る」のではなく、テキストを「読む」ことを重視して全画面表示のテキスト形式を最初に採用。背景以外は「絵」が存在しないサウンドノベルに比べ、登場人物の立ち絵があることを重視して「ビジュアルノベル」と命名し、Leaf Visual Novel Series(LVNS)としてシリーズ化する。このビジュアルノベル形式が、以後PCアダルトゲーム業界の主流となる。とくに『To Heart』が業界に与えた影響は大きく、本作品がPC版の後にコンシューマで発売されたこともあり、これまでPCアダルトゲームを知らなかった一般層にも影響を与えたとも言われる。

受賞歴

Newtypeアニメアワード2013 - 2014web Newtypeでの投票結果発表 http://webnewtype.com/news/article/3551/ 。なお、中間発表では1位であった(中間発表記事)
脚本賞:第3位(劇場版『アイドルマスター』について。錦織敦史と共同。)
Newtypeアニメアワード2014 - 2015web Newtypeでの投票結果発表 http://webnewtype.com/news/article/66171/ 。なお、中間発表では1位であった(中間発表記事)
脚本賞:第5位(アニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』について。高雄統子と共同。)

作品

以下、作品への参加は、特記ない限り作品のスタッフロールやCD/単行本などへ名前が明記されているものとして、出典を満たす。

ゲーム

アニメ

その他

外部リンク

  • bungle-work - 髙橋・水無月ら自身による、ゲーム制作者時代までに関わった作品の紹介
  • (『クリエイターのお遊び企画』。上記「関わった作品」-「その他」参照)

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