「ゴジラ」新作TVアニメ製作決定　ボンズ×オレンジ共同制作、キャラ原案は「青エク」の加藤和恵

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「ゴジラ」の新たなプロジェクトとして、新作テレビアニメの製作が決定した。「ゴジラ S.P ＜シンギュラポイント＞」のタイトルで、2021年4月からTOKYO MXほかで放送がスタートし、Netflixでも日本先行で全世界独占配信される。制作スタジオ、監督などのメインスタッフも発表され、ゴジラデザイン、キャラクター原案の加藤和恵による原案イラストが披露された。

アニメーション制作は、「僕のヒーローアカデミア」のボンズと、「宝石の国」「BEASTARS」などセルルック3DCGアニメを手がけるオレンジが共同で担当する。監督を「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」の高橋敦史、シリーズ構成・脚本をSF小説家で芥川賞作家の円城塔、音楽を「弱虫ペダル」シリーズの沢田完が務める。

高橋監督は「子どもの頃、雑誌で見たゴジラから逃げ惑う人々のエキストラ募集の記事、自分が映画に出れるかも?!　大勢の中でどうやって目立てばいいか演技プランを考えました。結局その夢は叶いませんでしたが今回ついにあの時の演技プランが報われるのかも知れません」と「ゴジラ」に関わるうれしさをにじませる。また、全話脚本に挑戦する円城は、「世の中には解けない謎が多くある。もっともそのほとんどは、考え続けていくうちにだんだん小さくなっていく。しかしここにごくごくまれに、考えれば考えるほど増え続けていく謎があり、たとえばそれはゴジラと呼ばれる。ここ数年、なんとかそれを抑え込もうとしてきたが、手記はここで途切れている」とショートショート小説のようなコメントを寄せている。

キャラクターデザイン原案は「青の祓魔師（エクソシスト）」で知られる漫画家の加藤和恵が手がけ、メインキャラクターを描いた原案イラストが披露された。加藤は、「子どもの頃からお馴染みの『ゴジラ』に、まさか関わらせていただく日がくるとは……仕事は大変緊張しました」と述べ、「高橋監督、脚本の円城先生、アニメのプロの皆さんが作り上げるゴジラの世界を、楽しむなにかしらの一助になっていたらと思います。キャラクター達がどう動くのか、私も一視聴者として楽しみにしています！」と期待を寄せている。

怪獣デザインを手がけるのは、「千と千尋の神隠し」「風立ちぬ」など多くのスタジオジブリ作品に参加したアニメーターの山森英司。ゴジラの頭部を描いたデザインの一部が披露された。作品に関わる機会をえたことを感謝する山森は、「何人もの作業を経て画面になった怪獣達を、多くの人に楽しんでいただければ幸いです。また、ゴジラ好きで、この依頼を最も喜び、楽しみにしながら、完成を見られずに他界した、兄に捧げます」と述べている。