草刈民代、バレエ界の異端児ポルーニンの才能は「群を抜いている」と絶賛

2017年7月17日 16:15


バレエ界きっての異端児ポルーニンを高く評価した草刈民代
バレエ界きっての異端児ポルーニンを高く評価した草刈民代

[映画.com ニュース]バレエ界きっての異端児といわれるダンサー、セルゲイ・ポルーニンを追ったドキュメンタリー「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」(公開中)のトークイベントが7月17日、東京・渋谷のBunkamura ル・シネマで行われ、元バレリーナで女優の草刈民代が出席した。

19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシバルとなり、その類まれな才能で「ヌレエフの再来」と称されながらも、わずか2年後に突如として退団を発表したポルーニン。映画はそんな異端児のインタビューや、家族、関係者などの証言を通し、“本当の姿”に迫っていく。

日本のバレエ文化に大きく寄与した草刈だが、ポルーニンの才能を「群を抜いている」と驚がくの面持ちで絶賛。「出来上がるのがとっても早かったんだと思う。学生時代の稽古風景を見ると、学生であれだけ自由自在というのは、なかなかいない。ポテンシャルがあるなか子どものころから努力もできて、スタートラインがもともと人より高いんですね。そういうことを全編通じて感じました」と賛辞を並べ立てた。

さらに、印象的な場面として「踊る前に、楽屋で痛み止めや心臓の薬まで、あらゆる薬を飲んでいた」ことを挙げる。「私ももちろん、痛み止めや、ユンケルを飲みながら踊ることはしょっちゅうありましたが、心臓の薬は、これはかなり怖いと思った」と畏怖しながらも、「私は(痛み止めであろうと強い薬を)飲むのが怖かった。でも彼を見ていると、セーブは一切しないで本番にかけている。そこまでしないと、自分が納得できる踊りができないから、セーブせずに飲めるんだと思う。あれくらい能力が高いと、満足するレベルも遥かに上ですから」と尊敬の念をにじませた。

ジョニー・デップ出演映画「オリエント急行殺人事件」(12月8日公開)への参加など、俳優としての活動もスタートさせたポルーニン。後の夫・周防正行監督が手がけた「Shall We ダンス?(1996)」で銀幕デビューを飾り、09年以降は女優として活躍する草刈は、注目されるポルーニンの今後に対し「1度映画に出たからといって芝居がわかるわけでもないし、これだけの才能の人が10何人のうちの1人という役で満足するわけがない。これから芝居で何を求めていくのか、答えは見つかるのか、あるいはやはり踊りだと思い深めていくのか。10年経った時に、彼がどういう姿で、どういう立ち位置でいるのかを見ないと、いま彼が考えていることはわからないと思う」と見解を述べていた。

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