藤野涼子、デビュー作「ソロモンの偽証」封切りに感謝の涙

2015年3月7日 14:12


大粒の涙を流す藤野涼子(下段右)
大粒の涙を流す藤野涼子(下段右)

[映画.com ニュース] 成島出監督が宮部みゆき氏の著書を2部作で映画化した「ソロモンの偽証 前篇・事件」が3月7日、全国313スクリーンで封切られた。1万人のオーディションを勝ち抜き、主人公の役名のままデビューした藤野涼子は、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで舞台挨拶に立ち、両親役の佐々木蔵之介夏川結衣の思いを聞き、大粒の涙を流した。

藤野はこの日、佐々木、夏川、共演した板垣瑞生石井杏奈清水尋也富田望生前田航基望月歩小日向文世、成島監督とともに登壇。満席の場内を見渡し、「一体どのくらいのお客様が来てくださるのか緊張しましたが、こんなにも多くのお客様が足を運んでくださって、とても嬉しいです」と目を丸くした。

過酷を極めたオーディション、ワークショップを経ての撮影についても、「この作品にかかわるまでは人と関わることが苦手だったのですが、人との関わりって一番大事なことなんだなと思いました。夏休み中に撮影が終わって、新学期に学校へ行ったら、みんなが変わったねと言ってくれました」と言葉を選びながら、丁寧に振り返った。しかし、両親役2人の藤野への思いを聞き、堪え切れなくなった。

「1万人を背負ってここに立っているという覚悟をもって、全身全霊でぶつかってくる姿勢に胸が打たれた。試写を見て、うちの涼子はこんなに立派になったのかと。娘のおかげでお父さんをやらせてもらった」(佐々木)、「初めて会ったときは、とってもあどけなくてかわいらしい普通の中学生だったのに、撮影が進むうちに、この子なら大丈夫、乗り越えられると思いました。娘がいたら、こんな感じなんでしょうね。涼子の母になれて良かった」(夏川)。

必死に涙を拭う藤野だったが、成島監督の「いま、ゲームのように簡単に人を殺してしまうなど、子どもたちにとって命の重さが軽くなっていることを危惧しています。後篇のテーマは勇気です。生きていく希望の光、救済が描かれています。それができたのは、この子たちが頑張ったから」という称賛の言葉に、涙腺が崩壊。涙で頬を濡らしながら、「演技経験もない、何もかもが初めてでした。監督、夏川さん、蔵之介さん、小日向さん、(生徒役の)33人の仲間たちがいたからこそ、私はやってこられました。本当にありがとうございました」と言葉を絞り出し、退出時も客席に深々と頭を下げていた。

映画は、主人公の藤野涼子が校庭で発見した同級生の遺体をめぐり、教師、警察、父兄などさまざまな人間の思惑が錯綜するなか、涼子をはじめとする生徒たちは自らの力で真実を明らかにしようと、学校内裁判の実施を決意する。「ソロモンの偽証 後篇・裁判」は、4月11日から全国で公開。

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