アカデミー賞の作品賞ノミネート数が、来年から10本へと拡大!

2009年6月26日 12:00


候補作が10本なら、結果も違ったか?
候補作が10本なら、結果も違ったか?

[映画.com ニュース] 米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーのシド・ガニス会長が6月24日に、2010年より作品賞のノミネート数を現行の5本から10本へ拡大すると発表した。

会見の中で同会長は「最終結果は同じかもしれないが、09年公開の映画の中からたった5本ではなく、真に素晴らしい長編作品10本が賞レースのフィニッシュラインに並ぶことになる」とコメントした。

アカデミー賞の舞台裏についての著作(「The Big Show: High Times and Dirty Dealings Backstage at the Academy Awards」)があるスティーブ・ポンド氏は、米CNNで「これは明らかに、ここ10年視聴率が低下傾向にある授賞式中継へのテコ入れ策だ」と分析。「誰だって、自分が興味のある作品が作品賞にノミネートされていたほうが、授賞式を見たくなるからね」

同氏は今年の場合に照らし合わせ、もしノミネート枠が拡大されていたら、全世界で10億ドル(約960億円)以上の興行収入を記録し、全米の映画評論家から高評価を受けた「ダークナイト」がノミネート漏れすることはなかっただろう、との見方を示した。ピクサー・アニメ「ウォーリー」もしかりだ。

「それらの作品は必ずノミネートされ、授賞式の視聴率を押し上げたはずだ。これなら作品賞は大衆が好む作品ではなく、知識人のものという概念を打ち破れる」とポンド氏は語る。

もっとも、第9回から「カサブランカ」(42)が受賞した第16回まで、作品賞ノミネートは10本だった。初期の頃はノミネート本数はバラバラで、最高で12本という年もある。つまり、今回の決定は原点回帰とも言える。

次回のアカデミー賞はノミネート発表が来年2月2日。授賞式は3月7日に米ハリウッドのコダックシアターで開催される。

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