キョンキョンの今だから言える秘密とは?「トウキョウソナタ」特別試写会

2008年9月18日 12:00


現代の東京のリアルな家族像を描く
現代の東京のリアルな家族像を描く

[映画.com ニュース] 今年5月のカンヌ国際映画祭で、ある視点部門の審査員賞を受賞した映画「トウキョウソナタ」(黒沢清監督)の舞台挨拶付試写会が、9月17日、東京・有楽町のよみうりホールにて行われ、黒沢監督以下、出演者の香川照之小泉今日子小柳友井之脇海井川遥、お笑いコンビ、アンジャッシュの児嶋一哉が来場した。

本作は、現代の東京を舞台にそれぞれに秘密や悩みを抱える父(香川)、母(小泉)、長男(小柳)、次男(井之脇)の4人家族の姿を描いた家庭劇。初めてごく普通の平均的な家族を描いたという黒沢監督は、「去年12月に撮影した映画ですが、家族4人を含むキャストがこれだけ駆けつけたくれたことに感激している。現場が多少なりとも楽しかったから来てくれたのでは」と感慨深げに挨拶。また、世界各地の映画祭からの招待や受賞についても「大変嬉しいことだが、世界がどうこうということではなくて、日本の東京で僕たちが普通に生きていて感じる疑問や喜びや哀しみをそのまま誠実に作品にすれば、それが海外の方にも伝わるということだと思うし、それは、僕たちの力だけではなく映画というメディアそのものの力だと思う」と力強く語った。

それぞれに秘密がある4人家族の映画ということで、“今だから言える秘密”を聞かれると、男3人は「いろいろ映画の仕事をさせていただいていて、公開前にはそれぞれの作品をPRするが、本心を言えば、この映画が一番大切」(香川)、「本当は(撮影で)丸坊主にするのは嫌でした」(小柳)、「香川さんと喧嘩して殴られるシーンは、撮影のときは大丈夫と言っていたが、本当は痛かった。いまだに香川さんを見ると思い出す(笑)」(井之脇)と答えたが、小泉だけ「子供の頃、夢遊病と夜尿症に悩んでました」と映画に関係のない秘密を告白。会場の微妙な空気を察してか、香川が「思い出したけどオレもそうだった。たしか1975年頃だよね(笑)」とすかさずフォローし、一家の長としての優しさを垣間見せていた。

その香川は、「それぞれが何十年か生きてきたリアルな人生を、4人がそのままぶつけきった作品。そういった映画はなかなかないと思うので、誇りに思っている」と本作をアピールし、舞台挨拶を締めくくった。

トウキョウソナタ」は9月27日より、恵比寿ガーデンシネマほかにて公開。

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