マイケル・ムーアのオスカーを無効にするキャンペーン勃発
2003年4月29日 12:00
マイケル・ムーアが「ボウリング・フォー・コロンバイン」で獲得したアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を無効にしようとするキャンペーンが勃発した。ウェブサイト「RevokeTheOscar.com」は、「ボウリング~」が「作りもの」で「でっちあげ」で「やらせ」に満ちた「フィクション」であるとして、ドキュメンタリーとして失格だと主張。また、チャールトン・ヘストンへのインタビューが煽動的にみえるよう不当に編集されているとも述べている(ちなみにムーアは当サイトのインタビューで「ヘストンのインタビューはワンカットでまったく編集してない」と語っている)。これらの主張に基づき同サイトは、ムーアのオスカーを無効にすべく映画芸術科学アカデミーへ手紙を送るようユーザーに呼びかけている。
そう言えば、今年のオスカー同部門でノミネートされた「WATARIDORI」にしても、来日したジャック・ペラン監督が「この作品はドキュメンタリーではなく、自然をテーマにした映画だと思っている」と述べているし、全米批評家協会賞では脚本のないはずの「ボウリング・フォー・コロンバイン」や原作のある「ギャング・オブ・ニューヨーク」がオリジナル脚本賞部門でノミネートされるなどの珍事が相次いだ。何を持って「ドキュメンタリー」や「オリジナル」と定義するのか、むしろ問題は体制側にあるのかも知れない。