最後まで行くのレビュー・感想・評価
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“埃”にまみれていく様が作品にリアリティを与えている
「新聞記者」「余命10年」などの作品で日本映画界をけん引する藤井道人監督が、今回リメイクのメガホンをとりました。しかも実力と興行力をあわせもつスター俳優の岡田准一が主演し、藤井監督とのコラボで俳優として進化し続ける綾野剛が競演と、この3人の掛け合わせの実現によって、その勢いと才能の結集を堪能できる意欲作であり、日本映画の新しい可能性を示す野心作でもあります。
オリジナル版に敬意を払いつつ、プロデューサー、スタッフ、キャストとともに藤井監督が目指したのは、文化的な違いを考慮しながら新解釈し、時代性や社会性を大事にしたハードボイルドな作品だということです。そして、印象的なモチーフとなっているのが“埃(ほこり)”。岡田演じる刑事の工藤と、綾野演じる監察官の矢崎が、追い込み追い込まれながら次第に互いに“埃”にまみれていく様が作品にリアリティを与えており、光と影を意識した藤井組の画作りのセンスを感じさせます。
アクションができる岡田准一×綾野剛というコンビで韓国映画の名作をリメイクした、良質なクライムサスペンス映画。
本作は、すでに中国やフランス、フィリピンでもリメイクされている同名の韓国映画がベースとなっています。
主演の岡田准一は近年の役柄とは少し違って、冴えない刑事を演じていますが、徐々にキレのある岡田准一になっていくので適役だと思います。
綾野剛もどこか不気味で、しかもアクションがこなせるので適役でした。
内容も、いかにもリメイクされる韓国映画のように、二転三転する面白さがあります。
演出も藤井道人監督がそつなく良質なクライムサスペンス映画に仕上げています。
ただ、「余命10年」におけるセンスが抜群に良かった藤井監督への期待値が高すぎたのか、絶賛できるまでではなかったのが本音です。
例えば細かい点では、あれだけ雨音が大きな状態で、あの状態で、携帯の着信があれだけ分かりやすく聞こえるのか、などです。
大きな点では、本作の生命線とも言える二転三転するシーンですが、他のシーンが意外とゆったりとしているのに、トリック的なシーンの描写が全体的に急ぎ過ぎている印象でした。
ここの緩急の付け方のバランスが良ければ、本作の面白さを、より引き出せたように感じました。
また、オリジナルの先まで描くラストシーンは、必ずしもみんながスカッとする分かりやすいものではないので、満足度はどれだけ世界観に入り込めたかどうかで分かれるのかもしれません。
本作は年の瀬の96時間を描いていて、この4日間のラストは年明けです。
年明けは「誰にとっても新たな始まり」という希望的な意味合いを、より強めたのが日本版と言えそうです。
主人公が情けないハードボイルド
主人公の岡田准一が最初から最後まで情けない。不運が重なりすぎて可哀想になってくる!
そして情けないなりに行動を起こしてみたらどんどん悪い方向に転がり、もう後戻りできないくらいの深みへ…。
これがラストなんだろうなと思われた電話のシーンも本当に情けなく、広末涼子の懐が青年マンガのヒロインばりにでかい…。
しかし、その電話のあとにもうワンシーン。ようやく吹っ切れた岡田准一が見れてテンション上がりました。
タイトルどおりのラストで楽しめました!
ただ思った以上に笑えるシーンが少なかったので(登場人物がもっと滑稽でクソ真面目で笑えると思っていた)、個人的にはもうちょっと笑いがほしかったかもです。
そうかそうか、韓国か
なんとなく納得。コメディなのかシリアスなのか、ちょっと中途半端。わらっていいの?的な。てかあんなに理不尽な死に方をした人たちがたくさんいて、その処理は?捜査は?浮世離れしてるよなぁ。。裏で全てを操っていた引退間際の老ヤクザ。だからこの二人が争っても意味もないのに殺し合う心理。最後の二人の表情はまさにサイコパス。どう考えても死ぬ流れで、闘志だけが生きる気力となっている。それは何故??最後まで行く。その勢いで家に帰って奥さんと子供に会えることを願う。
仲悪すぎて仲良くなるパターン、タイトルの説得力が凄い
これは韓国のリメイク版だけど、ノワールコメディを藤井道人監督に作らせたらこんなに面白くなるのかと感動。油断出来ない展開にどこまでも地獄を笑う快感。それがたまらない…。
このタッチでコメディを描くのは反則…と言いたくなるのも無理はない。あの藤井道人監督なのだ。タフなシーンも相変わらずもりもりだし、映像美は唯一無二。ただ、中身が救いようもないくらいツイてなくて可笑しい。ホント皆さんの言う通り、インターミッション挟んだら『RRR』並みに仲良くなってるよ!笑
最悪の時間を重ね塗りすることで浮かび上がる伏線を綱渡りの様な緊張感で引き出しつつ、ダメっぷりがとことん発揮される。やっぱり悪いことはイケないね…。ってレベルじゃない。その場しのぎがヒドすぎて笑っちゃったよもう。
主演は岡田准一さん。アクションの第一線を走る俳優としてもそうだけど、緊張と緩和のバランスが凄い長けている。だからか、そんなダサい姿も似合う。そして何より綾野剛さんよ!あんな洋画のサイコマスクみたいなスマイル見たことないよ!そんな信頼と充実が作品に溢れていたからこそ、面白味にも繋がっていたのだと思う。
ゆく年くる年。悪かったら「また来年」と「良くなりますように」なんて言って。どこまで行けるのか、2人をニヤニヤ観ながら楽しませてもらった。
殴り合い
とりあえず綾野剛が強い。最後まで戦うし、それに抵抗する岡田くんの構図は変わらない。
ただただ戦う。最後何で戦ってるのかわからない。
話の流れとしては面白かったと思うし、殴り合いが見たい人には飽きさせない映画だと思う。
警察がこんな隠蔽してたら大変。韓国が原作らしいが、韓国は隠蔽しているのだろうか......
綾野剛の不気味さがとても良かった
岡田くん目当てで、ヘルドッグスの様なアクションを求めていたけど泥臭い殴り合いも味があってよかった。
冴えない刑事でダメな夫で酷い人間だと見てたけど、それ以上に綾野剛の吹っ切れ方が好みでとても満足でき、ストーリーというかキャラを観る作品でした。
散々な日とそれから
2023年劇場鑑賞31本目 傑作 76点
23年藤井道人作品で、リメイクということもありヴィレッジの陰に隠れるのかなと思っていたら、今作の方が名作だった作品
演技と演出、相変わらずの絵の暗さといい良く作れてよくアレンジ出来ていて、まぁ期待してたけどそれ以上にいい意味で裏切られた作品でした
岡田唯一のヘタレのリアクションやギャグな演技、綾野剛の取り乱さないようにしてる風な人物像ながら浮かべる薄ら笑いやひた隠しにした結果頬が釣り上がる苛立ちなどの怪演。見どころなんだろう金庫内の銃撃戦からの外での藤井道人お約束"泥試合"は、逆に盛り下がったけど、孤狼の血level2の松坂桃李と鈴木亮平のこれはセックスだじゃないけど、まさしくそんな雰囲気でした
広末涼子抜擢しか故なのか、必要以上に嫁パートや娘パートがあったり、柄本明の目論みパートなど省いて、より二人に吹っ切った方が個人的にはもっと好きだったかな
是非
激しかった。演技が
岡田准一、綾野剛、名演技でした。
狂ってました。
広末涼子が良かった。
日常の幸せに感謝した方が良いと思いました。
嘘は一瞬、後悔は一生。
嘘を嘘で塗り固める。これが辛い。
クリミナルマインドってやつだね。
もはや普通の感情、普通の暮らしでいられなくなる。
正直に生きるって結構大変だよな。
でも正直に誠実に生きることが大切なんだよな。
映画最高!
ツッコミどころ満載
めちゃくちゃシリアスな内容を想像してたので、ツッコミどころ満載な内容でいい意味で軽く見れました。
とりあえず2人ともどんだけ不死身やねん!!
しかしハラハラしながら飽きずに見れたのでエンタメとしては面白かったです。
さすがの演技力
岡田准一×綾野剛
やっぱり凄いですねーこの二人の演技力は👏👏👏
表情のつくり方がとてもうまくてかっこよかったです✨
内容としても
最初から最後まで飽きることなく常にハラハラドキドキが続く面白い展開でした☺️
たまに入るクスッと笑えるシーンも◎
いろいろありすぎて最後はもうなんで争ってんのかわからなくなるくらいでした笑
彼らのファンなら、ファンでなくてももう一回観たくなるくらい素晴らしい作品でした👏👏👏
なるほどリメイクなのか
韓国映画のリメイクとは知らず鑑賞
おもしろいのも納得
本当にノンストップで楽しませてくれます
飽きないで最後まで行く
なんか綾野剛ってああいう役、多いですね
岡田くんの演技も素晴らしかった
元の韓国映画も観てみたいと思います
砂漠のトカゲ
抜け出したくなくて抜け出さないわけじゃない。抜け出せないだけ。
ずっと結局抜け出せない。
上には上がいて、全ては筋書き通り?
「そこで終わるか~」って終わり方だけど、その後の2人のいくえは、見た人それぞれなのかな。
アドレナリン
この作品同様『OLD BOY』の時も韓国映画の凄まじさを感じたものです
私的にはとても珍しいことなのですよ
予告を見て、あまり面白そうじゃないな〜
でも気になる
何でこの作品に岡田准一が出ているんだろう?
最近は強い役のイメージがあるのに弱っちいダークで冴えない刑事の役なんてと、だから見るまでにこんなに時間が経ってしまったわけですよ
でもやっぱり面白い!
最後の最後まで面白い!
その点ではあの予告編はナイスな情報量ですよ
本編を見始めてあれこれと先はどうなるのだろうと考えるのですが何一つ当たらない
でも物語はどんどん転がっていくんです
リメイクされる理由や岡田准一さんが出演している訳がわかるような気がします
その人の本性があからさまに浮き出てくる瞬間が爽快でいながら恐ろしく感じだのです
リミッターを解除したら………
冒頭の掴みからドキドキ
ストーリー展開が実にいい!
下手な映画は相関関係のどこかに無理があったりするけど、この映画はそのバランスが絶妙。
タネ明かしも引っ張り過ぎず、適度に開放されてそこから話を進める気持ちよさ。
一定のオチはついて終わったように見えてが、ラストシーンの不敵な笑い合いが分からなかった。
誰が誰を追い詰めているのか、最後までのお愉しみ
脚本の勝利。未見だが、原作の韓国映画が素晴らしいのだろう。主人公が追い詰めている映画と思いきや、追い詰めている側も追い詰められていると分かる過程が秀逸。エンドロール直前の落とし方もいい。中国やフランスでもリメイクされた理由がよく分かる。誰一人味方できない作風こそ好みではないが、客あしらいに長けたサスペンスの佳作。岡田准一師範のダメ男っぷりも一興。
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