劇場公開日 2022年11月3日

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「観ながら思わず拳に力が入ってしまう」犯罪都市 THE ROUNDUP 牛津厚信さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0観ながら思わず拳に力が入ってしまう

2022年10月30日
PCから投稿

この映画は快活な「緊張と緩和と興奮」でできている。幕開けはベトナムで起こった残忍な惨劇、と書くと妙に身構えてしまうものの、ストーリー的になんら小難しいことがないし、描写が残虐すぎることもない。要は、世に放たれた狂犬のような悪人と熱血刑事マ・ドンソクとの戦いだ。一方で気心しれた刑事たちによる思わず笑ってしまうほどのセリフの応酬やコンビネーションがあり、もう一方では狂犬側が仕掛ける気迫みなぎるアクション・シークエンスがある。それも狭い室内やエレベーター内での死闘など、チャレンジングな状況設定に観る側のテンションも高まるばかり。だがカメラがいざマ・ドンソクを正面から捉えると、彼はなんら身を守る武器を持たずして、その強靭な肉体ひとつで果敢に立ち向かうのだから、これ以上の興奮はない。筋肉がしなる。正義のパンチがぶちかまされる。その瞬間、我々も自ずとグッと拳を握りしめている。単純明快に楽しめる一作だ。

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牛津厚信