「面白かった。」ストレンジ・ワールド もうひとつの世界 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0面白かった。

2024年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

Disney+で視聴。
公開時「ポリコレ色が強すぎる」と、本国アメリカの評判が非常に悪いという評判に見る気を削がれていたけれど、暇つぶしに見てみたら思ってたよりずっと面白かった。
“もう一つの世界”やそこに住む生物のビジュアルデザインは単純にワクワクするし、その中で行われる冒険やアクションも楽しい。
父と息子の確執と相互理解というテーマもかなり丁寧に描かれていて好感が持てるし、三世代それぞれの価値観の違いをゲームを通して描くアイデアは素晴らしい。
その辺はさすが「ベイマックス」の監督が手掛けているだけあるなという感じ。
で、何かと話題に上がるポリコレに関して言えば、個人的には主人公の少年がゲイであることや、それを両親が普通に受け入れていること、ペットのワンコの足が一本欠けている事自体はそこまで気にならなかったけど、それよりも、それらの設定が作劇に何の意味もない事が気になったかな。
主人公の相手は女の子でも作劇上まったく問題ないし、ワンコは4本脚でも3本脚でも物語的に変わりはない。結局、ただ「設定のための設定」でしかないんだよね。
それこそWOKE的には「それが当たり前の世界」という体なんだろうけど、例えばワンコの過去に何があったか、両親が息子がゲイであることを飲み込んだ経緯など、ほんの少しの「匂わせ」でいいから入れてくれればもっとすんなり飲み込めるし、物語のノイズにもならないんだけどね。
多分、オタク文化に慣れた日本人は、西洋諸国の人と比べれば多様性や包括性に対する嫌悪感は少ないと思うけど、それでも「それが当たり前」の世界はもうちょっと段階が必要だと思うし、本当に世界に多様性をもたらすにはもっと丁寧に階段を積み上げていく必要があるんじゃないかな。
あまり急いで雑に事を進めてしまうと、むしろ分断を生み出すだけだと思う。

青空ぷらす