劇場公開日 2022年12月9日

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夜、鳥たちが啼くのレビュー・感想・評価

全64件中、1~20件目を表示

4.0傷ついた者たちの再起の願い

2022年12月27日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

芥川賞、三島由紀夫賞など主要文学賞の候補にたびたび挙がりながら、1990年に自ら死を選んだ作家・佐藤泰志。だが2010年に映画化された「海炭市叙景」以降は文学ファン以外にも広く名が知られるようになり、この「夜、鳥たちが啼く」で原作小説が映画になるのは実に6度目。もっと早く評価されていたら……と惜しまれるが、本作の主人公・慎一も売れない作家であり、これまでの映画化作品の中でもとりわけ原作者の心情が投影されたストーリーと言えそうだ。

原作の短編はあいにく未読だが、「夜、鳥たちが啼く」という題に関して。まず「鳴く」ではなく「啼く」が選ばれている。日本語大辞典の「啼」の項によると、「鳥などが声高く鳴く」のほかに、「涙をながし声を発して泣く」の意味もあるという。もちろん映画の中にも近所の鳥小屋の中で鶏らしき鳥が鳴く描写があるのだが、それぞれの結婚生活が破綻し挫折感を抱える慎一(山田裕貴)と裕子(松本まりか)が心の中で流す涙や声にならない叫びを示唆しているようにも思える。

題に関してもう一点。佐藤泰志は「きみの鳥はうたえる」でビートルズの楽曲『And Your Bird Can Sing』の題を借用しており、作中には主要人物の1人である静雄がこの歌を歌う場面もある。佐藤本人もビートルズ好きだったのではと推測できるし、ひょっとしたら「夜、鳥たちが啼く」の題もビートルズの『Blackbird』の冒頭、「Blackbird singing in the dead of night」への言及ではなかろうか。実質的に作詞作曲したポール・マッカートニーは、1960年代当時の米国の公民権運動をめぐり差別された黒人女性について歌った曲だと説明しているが、詞全体としては、傷ついた存在の再起を願う気持ちが伝わってくる。佐藤泰志もまた、慎一と裕子の、そして自分自身の再起を祈る想いをこのタイトルに託したのではないか。連想が飛躍しすぎかもしれないが、映画にもそれに近いメッセージが込められているように思う。

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高森 郁哉

2.5ハッピーエンドでよかった!

2024年5月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

他の佐藤泰志原作は、皆エンディングが、?、が多いのですが、これはハッピーエンドで一安心。
それにしても佐藤泰志映画の主人公は、皆大酒飲みなのにスリムでヘンだね!

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笠部翔

3.0なるべくして

2023年12月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なるべくしてなった関係性。
人は多かれ少なかれ、傷を抱えて生きている。
その傷を舐め合い、慰め合える間柄の人が必要なのかもしれない。

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上みちる

3.5R-15‼️

2023年11月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

幸せ

同棲相手と別れたばかりの売れない作家の元へ転がり込んだ、友人の元妻とその息子。二人に母屋を提供し、自分はプレハブで暮らす作家だったが・・・。3人の奇妙な共同生活とその関係の変化を淡々とスケッチ風に描いております‼️映画は同棲相手と別れることになったいきさつを、フラッシュバックとして所々挿入してあるのですが、これが映画的に分かりにくく、たまに現在なのか過去なのかイマイチはっきりしない感じになる。元妻が夫と別れる理由が、夫の浮気相手が作家の同棲相手というのはちょっと衝撃でしたし、元妻が夜中に欲望を持て余して、男漁りに出かけることがタイトルに引っ掛けられていたり、それ以外は特に事件らしい事件もなく、これから3人は新たな家族となるんだろうなぁとほのぼのと思わせてくれる、良い映画かな・・・。

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活動写真愛好家

3.5松本まりかの体当たり演技が素晴らしい。 時系列がたまにわかりづらか...

2023年11月3日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

松本まりかの体当たり演技が素晴らしい。
時系列がたまにわかりづらかった…けどたぶん私の集中力or理解力のなさのせいだと思う。

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さな

3.0特に大きな事件はなく、淡々とした展開ではあるが、何とも生々しい人間...

2023年10月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

特に大きな事件はなく、淡々とした展開ではあるが、何とも生々しい人間関係が描かれている。
まあ、悪い話ではない。
主人公の男、十代で賞をとった小説家でありながら、コピー機のメンテナンスの仕事をしたり、ライブハウスの音響係をしたりとなかなか多彩。

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省二

2.5人間の内側に潜む仄暗さ。存在意義を問う者達の心の傷。

2023年8月31日
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鑑賞方法:VOD

俳優陣のお芝居こそ素晴らしいものの、この作品を映画館で観ていたらきっと途中退席してしまっていただろうなと思いました。終始ただ仄暗さと人間の阿呆みたいに駄目な部分が描かれています。
物凄く簡潔にまとめると傷の舐め合いといったところでしょうか。
物語が半分以上にいくまで何を伝えたいんだろう感が強く、ただただ身も心もやつれ切った人間同士の抑揚のない日常を覗き見している気持ちでした。
中盤でやっと内容を理解できる要素があり「あーそういうことね」となってその後特に思いがけないオチはありません。そうなるよね、と大体予想がつく感じです。
物語こそ退屈でしたが、山田裕貴さん、松本まりかさんのお芝居が繊細で素晴らしく、扇情的なお芝居もこの仄暗さのおかげかいやらしくなく良かったと思います。

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あおねる

3.0自分勝手もたまには良い

2023年8月20日
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鑑賞方法:映画館

単純

興奮

時折誰かの目線で彼等を見ているようなカメラモーション、売れない小説家が書いた物語の世界に入っていったかのような作りでした。
今や売れっ子の山田裕貴くんと松本まりかさんの濡れ場シーンは新鮮で極々良かったと思う、子供のアキラの目の前では別人に演じてるのも演者としてリアルだなと。

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月子

3.5キズの舐め合い映画。 ダメな小説家の演技が良かったですね。 ダメっ...

2023年8月10日
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鑑賞方法:VOD

キズの舐め合い映画。
ダメな小説家の演技が良かったですね。
ダメっぷりが見ていてギリギリストレスが溜まるラインで、それをエロスや絆されていく描写に転換していたので上手いと思いました。
ただちょっと女性側が綺麗すぎていたので、育児疲れや依存が見れたらより良かったなぁと

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柚子一味

3.5煮詰まる

2023年7月31日
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エロさは勿論、恐らくそこに、エモという要素を持ってきていたのであろうことは見ていてわかった。個々の葛藤を啼くと表現し、劇中の気怠さを一言で表し、その気怠さがまた、登場人物の心情でもあるのだろうと感じる。終わり方もまた、ハッピーエンドにもバッドエンドにも繋がるような、その後を仄かに考えさせられる、少々頼らない終わり方であったが、この映画の終わり方としてはとてもよかったと思う。

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りゆ

4.5原作者が暗すぎて嫌いなんだけど、山田くんは全然暗くないので、頑張っ...

2023年7月15日
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鑑賞方法:VOD

原作者が暗すぎて嫌いなんだけど、山田くんは全然暗くないので、頑張ってるし、暴力性はいいけど、作品としてだめかも。
と思ったら、後半の力強さ、明るさがよかった。山田君の力はここだ。
セックスシーンもよかった。まりかちゃんも。

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えみり

4.0イケメンはやっぱりイケメン。

2023年6月28日
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ダメダメな売れない小説家を演じた山田裕貴くんですが、ヒゲぼーぼーでモサい感出してても、イケメンはイケメン。やっぱりかっこいいわ。
松本まりかとの濡れ場、まーエロいエロい。

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go-chan

1.5つまらない

2023年6月21日
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鑑賞方法:VOD

寝られる

この2人の関係性が想像だけで分からないまま時間の半分が過ぎ、
あーやっぱりなるほどねと分かってからの展開は当たり前すぎて何の変哲もない。

好きな役者の共演、タイトルから何?と期待値を上げたが全く面白味が無かった。

こう言うダメ人間はダメ人間と引っ付く。
その2人は共感するだろうけど社会の一員の中では底辺そのもの。
余裕のある人生は送れない。

だから映画としてつまらない。
もったいない

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零式五二型

4.0松本まりかの熱演でR15になっちゃった

2023年6月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

楽しい

幸せ

監督は『アルプススタンドのはしの方』『愛なのに』『女子高生に殺されたい』『ビリーバーズ』の城定秀夫
脚本は『まともじゃないのは君も一緒』『ボクたちはみんな大人になれなかった』『さがす』『死刑にいたる病』『グッバイ・クルエル・ワールド』の高田亮

かつて華々しく新人賞を獲得したがその後は鳴かず飛ばずの売れない小説家岡田慎一
自身の嫉妬深い性格が原因で支えてくれた恋人と別れるハメになり生活のためコピー機メンテナンスの作業員として働き始めた
そんな折に以前クラブハウスでバイトをしていた時の上司と離婚した裕子が息子アキラを連れて慎一を頼ってやって来た
離婚原因は元夫邦博が慎一の元恋人文子と浮気をしていたから
慎一が住んでいた自宅一軒家には裕子親子が住み慎一は隣の仕事場であるプレハブ小屋で寝泊まりし風呂と冷蔵庫は共同という変則的な生活が始まった
結婚してもないのに家庭内別居

裕子の息子アキラは7歳だが大人の慎一を「慎一くん」と呼ぶ
離婚した裕子は心の隙間を埋めるためか毎晩のように男と飲み歩き夜遅く帰ってくる
裕子アキラには穏やかだが今でもピリピリしてる慎一
文子と暮らしていた頃はもっと荒れていた

主人公が野球観戦するうえで独立リーグっていうのがちょうどいい
高校や大学や社会人とは全く違う
一応プロでもNPBとはまるで違う
もちろん草野球などという純粋に趣味でやっているわけじゃない
この独特の雰囲気がマッチしてる
映画やテレビドラマで扱うのに予算的にも気軽に描ける利点がある
せっかくのナイトゲームなのに全くのガラガラでまばらな応援でも全く違和感がない

沢山の子供たちと無精髭のあんちゃんがやっている「だるまさんがころんだ」はなぜか痛々しく見てられない
だけど慎一裕子アキラの戯けた「だるまさんがころんだ」は好き

なぜかR15
全国の平凡な男性諸君には残念なお知らせ
松本まりかも中村ゆりかも藤田朋子もヌードを披露することはない
山田と松本の激しい濡れ場はあるがこの程度でR15っておかしくない?
まさかスーパーでの暴力シーン?いやいやそれはないわ
それとも映倫の人たちって監督が城定ってだけでろくに観もしないで適当にR15にしちゃったのかな
松本まりかと松本まりなって名前だけはよく似てるし
いやたしかにエロかったよ煽情的な芝居だよ
あっぱれ松本まりか
要するに俳優がしっかりと魂のこもったカラミのシーンをやるとたとえ胸や尻を露出しなくてもR15になってしまうのだ
だから『ちひろさん』はR15じゃなくてPG12なんだ
くだらない
「でもそう考えただけで素晴らしいじゃないか」

配役
パッとしない小説家の岡田慎一に山田裕貴
歓楽街で夜遊びがちなシングルマザーの裕子に松本まりか
裕子の息子のアキラに森優理斗
慎一の元恋人でスーパーで働いていた文子に中村ゆりか
裕子の元夫でクラブハウス経営者の邦博にカトウシンスケ
慎一の隣人の大谷静子に藤田朋子
慎一の作家仲間で先輩の武井徹に宇野祥平
慎一の作家仲間で先輩の三宅隼人に吉田浩太
慎一の作家仲間で先輩の小野田しずくに縄田カノン
独立リーグのプロ野球選手の滝沢に加治将樹

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野川新栄

2.5山田裕貴月間なので

2023年6月14日
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金曜ドラマのペンディングトレインの山田裕貴が、めちゃ良くて 今までの彼に対する好悪がひっくり返り、山田裕貴月間です。

最初見たのは 先生を消す方程式 で
無茶苦茶なストーリーと狂気の役。 無理だ。

今は大河にも出てるが。ちむどんどんでは恐ろしく弱気な夫の役。 好きになるわけがない。

その後 とても視聴率の悪かった月9で ちょっと拗ねた役やってた。

そこに来て ペンディングトレイン。
めっちゃ良い役です。上手い。

この作品の話にします。

若くして受賞してしまった小説家が その後の作品を出せないでいる。
自分の家の離れに 先輩と離婚した女が子連れで引っ越して来るところから始まるのだが 、一旦 受賞してるというのは最初はわからない。
収入のないに等しい自分のかわりにスーパーで働く妻(?)に嫉妬する。

離れの先輩の元妻とも関係を持ち だがそれでハッピーエンドとはならない。

なるわけがない。
それじゃお話にも映画にもならない。

小説家の鬱屈してる感じは手に取るようわかる。
純文学のような映画なのだ。

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asica

5.0そう考えるだけで、素晴らしいじゃないか

2023年6月11日
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この作品を観て、原作者の佐藤 泰志さんのことを調べたところ。「きみの鳥はうたえる」「オーバーフェンス」「そこのみにて光輝く」も僕の好きな映画でした。

明日は、佐藤 泰志さんの小説を買いに行きます。
楽しみがたくさんです。

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トロイメライ

0.5嫌いじゃないけど主人公が嫌い

2023年6月10日
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鑑賞方法:VOD

お互い惹かれあっているのに踏み込めない、踏み込まないようにしている描写はとても良かった。んもーーーあんたたち早くヤれよじれったいなーーー!!!!と思いながら大変楽しめた。映像も綺麗だし雰囲気が良い。
しかし結末は私には理解できなかった。傷を負った大人同士の恋愛、まして子供もいるのでふわっとした関係のままでいいじゃないというのはわかる。ただピザ屋での会話は全く嚙み合っていないように見えたので、希望のあるラストには思えなかった。

身体の関係を持った翌朝。
「なんで慎一くんの家にいるのって言われてなんて答えていいかわからなかった」
「家族になってとか言わないから」
「好きにして、変な期待しないから」
いやこれ、期待させてよって言ってるように見えたんだが。
慎一は恋人になるとか結婚とか、具体的な先のことは恐らく考えていない。裕子はそれをわかっていて、慎一は何も言っていないのに自ら線を引こうとしている。さらにその後再び体を求めてくる慎一を冷たい目と強い言葉で思いっきり拒否している。結局それでも寝るのだが、それは慎一に恋しているからじゃないだろうかと思った。夜な夜な男と遊ぶ裕子だが、慎一にはそういう風に扱われたくない、重たい女とも思われたくない、しかし好きだから求められると応じてしまう、これ以上好きになりたくない、結婚は嫌だけど一人もしんどい…でも先のことは考えていない相手に深入りはしたくない、等、様々な葛藤があったのではないか。

からのピザ屋。
「このままやってみたらどう?結婚もしてないのに家庭内別居。面白いよな」
「面白くないよ」
「慎一君はずっとプレハブ?」
「そうかもしれないしそうじゃないかもしれない」
「結婚なんてしたいと思ってないのに」
慎一の適当な返答に裕子はここで目線を落とし声を低くして落胆している。このままでいいんじゃないとヘラヘラしているのは慎一だけだ。冗談ぽく会話は終わる。慎一のところを出て一人でちゃんとやっていこうとする裕子を慎一は止めるが、覚悟も無いのにそれは酷というものだ。裕子はきっとずっとモヤモヤするに違いない。

後半、慎一は子供と仲良くなっていい人っぽく描かれているが、嫉妬で元カノの職場の男性をめちゃめちゃに殴りに行くようなわけのわからないヤバい男だ。子供と仲良くなることが慎一の奔放さ、悪い意味での子供っぽさを表しているようで背筋が寒くなる。穿ちすぎかなあ?(多分そう。)
結局私はこの慎一という主人公が大嫌いなのだと思った。

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上田

3.51990年に41歳の若さで自殺した作家・佐藤泰志

2023年6月10日
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鑑賞方法:VOD

の6作目の映画化作品。没後30年で6作は多い。
1、海炭市叙景(2010年)
2、そこのみにて光輝く(2014年)
3、オーバー・フェンス(2016年)
4、きみの鳥はうたえる(2018年)
5、草の響き(2021年)
そして
6番目の映画化が「夜、鳥たちが啼く(2022年)
監督は城定秀夫。

正直言って、山田裕貴が小説家の役を演じて演技の幅を広げる。
それを目的のしたような映画という気が観る前からしていた。

だか山田裕貴の演じる小説家・・・
意外と違和感がなかった。
冴えない普通の人に見えた。
スターオーラは消されていた。
彼が32歳になっていたことに少し驚いた。
もう少し若いと思っていた。

原作は知らないが、
同棲していた恋人に嫉妬して恋人の上司に暴力をふるったりして、
嫌われて別れた売れない作家。
その慎一(山田裕貴)は、友人の元妻・裕子と小学生のアキラに、
住んでいた一軒家を明け渡して住まわせる。
自分は向かいのプレハブに越すのだった。

この設定は中々面白い、と思います。
同棲するでもなく、家を差し出す。
家を貸す行為に下心のない慎一。
裕子も強いて夕食を共にしたりしない。

ここで裕子の夜遊びの件り。
一人の夜が寂しい裕子はアキラを寝かしつけて夜な夜な一夜の
男漁りに出かけている。
ボーツ見てたら、
「えーっ、そんな描写、どこにありましたっけ??」
そう思ったのでちょっと見返しました。

はい、夜中に男とバーで酒を飲み嬉しそうに笑う裕子・・・
それだけでした。
(夫に去られた裕子は欲望を持て余して、男漁りをしていた・・・?)
慎一の「俺と結婚してないのに、家庭内別居しないか?」
「もう毎晩出かけなくて済むよ」とか、
裕子の、
「今日はまだ、他の人としてないから・・・」
などの会話で仄めかされる。

大体に、夜に発情した鳥が啼く?
夜中に鳥が鳴くのは、聞いたことがない。

この題名は、夫と離婚して夜中に一人で過ごせない裕子を、
「夜、啼く鳥」に重ねたのかもしれない。

作家を目指す男の、売れないことのストレス・・・
事実「草の響き」の主人公は自殺未遂をする程、
メンタルがやられている。
「草の響き」はヒリヒリする映画だった。
今振り返ると心に残像が残っている。

佐藤泰志の映画化作品なら、「海炭市叙景」と「そこのみにて光輝く」が
頭抜けている。
山田裕貴からは暴力を振るったシーンや、
元恋人に嫉妬深い面は窺えたが、
作家志望の男の認められたいとの強い思いは、真に迫って来ない。
裕子は普通の優しい母親にしか見えない。
慎一も多少は変わり者だが、
2人とも情念に身を焼く男女には到底見えないのだ。

この映画は、一つか二つのシーンが心に刻まれ、残像として
残るのだろうか?

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琥珀糖

2.0このタイトルでR指定なら期待もあったが!

2023年1月29日
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鑑賞方法:映画館

特に萌える様なシーンは一瞬だけ!これと言って見せ場も考えさせられる場面も緊張感は無く平凡すぎる物語!

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ゆたぼー

3.0二人の見事な共演

2023年1月22日
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鑑賞方法:映画館

売れない作家とシングルマザーの奇妙な共同生活を描いた作品。城定監督らしい作品で日常生活を上手く描いている。
主演の二人について鑑賞前はイメージとのギャップを感じて不安を感じていたが、全く違和感を感じることなく見事な役作りで怪演を披露している。

2023-14

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隣組