夏へのトンネル、さよならの出口のレビュー・感想・評価
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内容が薄い
全体的に内容が薄いです。
綺麗な絵でカバーされてます。
中盤で向日葵を傘として表現するシーン。
何故中盤にしたのか理解できません。
序盤にやったのなら終盤の方が納得できるし一番綺麗な終わり方だと思いました。
二人が別れた後、花城が漫画家として悪戦苦闘しながらも、塔野に想いを馳せる所。もっと深く掘り下げてほしかったです。呆気なく終わり没入感ゼロです。
無くしたものを取り戻すのが目的なのに、ついさっき捨てた感情を惜しんで戻ってくるのは…。
覚悟が足りなさすぎませんか?
そして主人公の感情の薄さがもう…。
過去や劣悪な家庭環境が原因ですよね。
それにしても肝心なシーンでの覇気の無さが残念でした。
胸が高鳴る!燃え上がる恋情!を期待している人にドロップキックをかます作品ですね。
思春期真っ只中の子供特有の「足掻き」をそのまま描いた映画です。
あの頃を思い出したい方は是非。
キャラの設定とかが甘くてちょっと残念な作品。
主演の二人を声優さんではなく俳優さんが演じていて、声のトーンが落ち着いていて個人的にはそれがすごく良かったのでこれは期待できるかもと見始めたら、とどのつまりただの恋愛もの。
前半の二人でトンネルの謎を解明しようとするあたりは面白く見れたけど、やはり彼らの置かれた境遇など人物設定に無理があって物語に入り込めなかった。
ヒロインは祖父のように漫画家を目指していたのを両親から咎められて地方の学校に転校させられる、それ自体ちょっと無理がある気がするが、で自分は親に見捨てられた、自分には親はいないといってるだけの拗ねてる子供でしかない。転校先であそこまでやさぐれるような境遇とは言えない。転校先でのあの態度があまりに常軌を逸していたので彼女の置かれた境遇に興味をそそられてみていたら、まったくもってどうってことなかった。
主人公も同じく妹の死をきっかけに家庭が崩壊したという境遇だが、単なる事故死にもかかわらず主人公が罪の意識を感じるのも、父親が彼の責任だとばかりに責め立てるのも無理がある。そもそもあんな父親なら妹の死なんか関係なくいずれは家庭崩壊していただろうに。
なんか二人とも無理矢理悲劇の主人公にさせられてる感じがする。
アニメだから、ファンタジーだから、これくらい適当でいいと思ってるのかな。フィクション、作り話こそ、観る者に人物造形とか幾ばくかのリアリティー感じさせないと物語に入り込めないんだけどな。
メインであるうらしまトンネルの謎云々以前にキャラクター造形が甘々で感情移入が難しかった。そんな彼らが苦しもうが切ない恋愛しようが真に迫ってこない。
結局主人公はトンネルに一人で入り、ヒロインとは切ない別れ、二人の住む世界は時間の流れが異なる中でもメールは届いていた。彼女の思いに気づいた主人公は妹へのこだわりを捨てて彼女と新しい一歩を踏み出す、端的に言ってそういうことでしょう。一本の映画としてはいろいろと物足りない。恋愛もの好きの女子には受けるのかも。
全体的にいい作品なら細かい突っ込みとか入れたくなくなるけど、本作は設定とかいろいろと甘すぎてどうしても突っ込まざるを得なかった。
主演を演じた二人の俳優さんはあまり知らない俳優さんだったからか、逆にそれが自分にはよかったのと、絵はきれいだったので星一つおまけで。
洗練された内容で、雰囲気も良かった!!
出だしからヒロインのインパクトが強く、掴みはOKでした。シンプルなストーリーながら、無駄な部分や尺稼ぎに感じる箇所が無く、最後まで楽しめました。トンネル内部の水に浸った赤い世界が、時間的にあまり滞在できない事もあって、何とも言えない不思議さと不気味さが混ざり合って印象的でした。さすがポンポさんのスタジオですね、雰囲気抜群でした。
面白くなくはない
絵が綺麗、トンネルの中とか綺麗でちょっとうっとりしました。
でも、主人公とヒロインが幼馴染の設定とかならまだしも出会って間もないし、それほど絆が深まる何かがあった訳でもないのにヒロインは主人公を8年もずっと思い続けて全てを投げ出せるほどなのか、主人公は大切な妹を投げ捨ててまで行くほどなのか、そんなに絆深まる?笑っていう違和感がありました。
あとヒロインだけ年取ってまあまあいい感じの年齢になってるのを考えると高校生の主人公とのキスシーンはちょっとキツかったです。性別が女の人だからまだマシ。
何も考えずに見たら絵も綺麗で面白いと思います。
アニメが好きだが、アニメをあまり見てない人向け。
う〜ん。いろいろ批判が浮かんでは消えながら見た。
アニメ映画の「時をかける少女」を思い出した人は多いのではないか。
エヴァ(シンジくん)と細田守と新海誠がチラつく。
チラついた作品は好きで何度も見てたから気づいた私が悪いのかもしれない。(アニメ映画見ない人は楽しめた?)
シーンと表情とセリフまんまのところに気づいて、同じだぁ以上の感想が持てなかった。
絵はほかの作品でも似ることはよくあるし、アニメーターの人が同じとか癖とかですかね。
でも、セリフはどうなんだ。
たまたま似たのか。
いくつかどこかで聞いたことのあるセリフでつまらないと思った。
息切らして走るシーンが好きなのはもう日本のアニメ定番で、アニメ好きのよくある性癖。
私も好きだけど、みんなやるから工夫がないとまたかと残念な気持ちになる。某シーンにほんと似てるし。
声は気にならないところと気になるところがあった。安定してない。
ああ、俳優さんがやってるんだっけと思い出して、忘れて、また思い出す。
ラッキースキンシップはやっぱみんな欲しい?
思春期だからやっぱ女の子との時間よね。
妹が小さいながらに人格者。できすぎている。
居なくなったら悲しさ倍増するようにいい子。
いい子じゃなくても、喧嘩別れでなら十分後悔の理由になると思う。キャラクター的な子だった。
女の子の方が転校早々にトラブル。不器用な彼女を描くのが不器用に感じた。反抗期でも外ではもう少し上手くやらないかな。
アニメ見ない大人は子供向けと一蹴しそう。
アニメ表現嫌いな人には向かない。
アニメ見る層には、似てる作品と比較される。私は完成度が低いと感じた。
アニメ映画をあまり見てない、子供は楽しめると思う。
アニメを見ない層を呼び込むために若い役者を声のキャスティングしたのはわかる。
本だったら気にならないかもしれない。
少なくともアニメの表現で気になったところは気にならない。
キャラデザ、ビジュアルは好き。
作品の中の携帯がいい。けど目が悪いので白くて見にくかった。一時停止した。
批判の羅列で嫌なレビューになったが、嫌いではなく残念だなって感想。
エモいけど、"許せない!"
映像は綺麗なのに話は面白くないし、声も合ってませんでした。インスタでのリールで流れて来た時はおもしろそうと思って見てみたら、、、ツッコミどころが多すぎました。
2人が出会ってそんなに時間は経ってもないのに
「私は塔野くんのいる世界に行きたい。私にもあなたが見ている世界見せてよ」だなんて、、 急にエモ展開なっているのもよく分かりません。まぁ中高生はそういうなんでもエモくしたい年頃なんだなって事で自分を納得させました。
塔野くん、自分で 「こう見えても僕、運動神経は良いから。」 とか言ってたくせに走った瞬間息切れするんですね?花城さんの方が走るの早かったですよ?
それに、妹を取り戻しに行ったのなら、諦めずに現実世界へ生き返らせてよ!花城さんからメールが来たからって、今までの努力を捨てて”今”に戻るなんて、、、そういう男私は嫌いです。
終わり方も中途半端だし、花城さんはもうほっといたらいいじゃん。漫画家になれたんでしょ?意味わかんない。2005年から8年も経ってるのに、8歳差で結婚するんですか?空白の8年はどうするわけ??設定が適当すぎますよね。上手かったのはトンネルの中との時間差設定だけじゃないですか。
それに、最後2人で現実世界に戻って来た後、雨が降ってきて、急に塔野くんが この傘、、とか言って花城さんが持ってた、錆びた傘を奪って差すシーンとかはにゃって感じなんですけど。なんか強引になったね!!
キスシーンはいりませんよ。10秒で6時間半のキスだった、、、だなんで誰得ですかっ///
2人とも急に感情入ったり消えたりが激しすぎて、見てる私は振り回されてました。
But、花城さんが、塔野君に漫画面白かったよって言われて、照れて、足バタバタしてる所は可愛かったです///
父親も最低です。酒は飲んでも飲まれるなですよ?まぁ設定ですもんね。
褒めるとこがあるとするならば、映画の最初と最後のエモエモシーンだけです!そういうのは私大好きだから期待してましたよ!!最後の「行こう」も意味がわかりませんが、エモエモだったので許しちゃいます。
鹿が可哀想です、
あと私はガラケー世代じゃないので分かりませんが、塔野くん文字打つのエグ早くないですか?w
それと、、、花火のSceneは素敵でしたよ?///でも、恋人繋ぎしなくてもよろしくてよっ💢///
「僕はウラシマトンネルより怖く見えるかな、、?亅
どこら辺が怖いんだよ!!急に厨二病始まったなおまえ!!それに関してはあたしゃー怖いよっ?
2人で進んだ1分強?((108秒=1分48秒=1分強)
全力疾走?
漫画の原稿?
私はコレを絶対確保?!
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私は漫画の全てを回収?
きっと無かった、タイトル回収??!
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35:43~
塔野くん)置いていけない!
花白さん)これを置いていけない!
私)ツッコミするまで夜も眠れない!?
気分良くなったんで、★★にしときますわ
最後のラップの 私) のところを最後は英語のnight でいい感じに終わらせたかったけど英訳したらnightは絶対に文章の最後に来ないということがわかった、、、なんてことは、もちろん誰にも”薔薇の樹の下で”(終わり方エモエモ
あーでも、夜は寝nightもいいですよね。うん。
こういうファンタジーもいいな
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高校生の塔野は子供時代に妹を亡くし、両親は離婚、父親は酒浸りのクズ。
女子高生の花城は漫画家を目指してたが、反対してた両親に遠ざけられた。
ある日塔野は森の中で浦島トンネルを見つけ、花城も何故か偶然見つける。
そして共同戦線を張り、誰にも言わずに二人で調査を続ける。
わかったこと。
・トンネルの中は圧倒的に時間が進むのが早い。
・トンネルの中は携帯が通じない
・トンネルの中を進むと欲しい物が手に入る(っぽい)
やがて2人は仲良くなり、自分が何を得ようとしてるか話すようになる。
塔野は妹を生き返らせようとしてた。花城は漫画の才能を得ようとしてた。
花城の漫画を読んだ塔野は、それがとても面白かった。
それを聞いた花城は勇気を得て出版社に送り、担当編集者がついた。
それが決まったのが、決行の日(塔野の妹の命日)の前日だった。
塔野は花城にすでに才能があると思ってたし、延期といいつつ一人で決行。
ついに妹と出会う。でもそこに花城のメールが何通も届く。
外は圧倒的に時間が経つのが早いので、花城は卒業し、漫画家で成功してた。
それをいちいち報告してくれてたのだった。塔野は花城に会いに戻る。
出口に向かう途中で塔野は倒れたが、メールを受け取った花城が迎えに来る。
そして共にトンネルを出る。こうして二人の愛は結ばれたのだった。
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基本的にはSFなのだが、こういう話もなかなかいいなと思った。
互いに目立たない性格なんで、何か感情移入しやすい。
おれも高校生の頃はこういう地味な人間やったよな。
しかし舞台はド田舎とされてたし、駅で1人や2人でいるシーンが何度もある。
トンネルにも何度となく2人で行ったのに、それが誰かにバレたりはしてない。
相当過疎な場所かと思いきや、学校では生徒がたくさんいる謎w
それにしてもマジメな花城が、地味にメールを送り続けるのは泣けるわ。
時代は変わりスマホを持ってるのに、塔野用にガラケーも持ち続けてた。
短い付き合いやったのに、ホンマに好きやったんやな。泣けるわ~。
もっと衝撃が欲しい
薄っぺらい。
これならショートアニメ3分全8〜12話完結でもつくれるかなといった印象&そのくらいの満足感。
これ、なんとなくだけど、P.A.WORKSやコロリドに作らせたらもっといい映画になってたんだろうな。と思ってしまう作品。
まず、メインに声優をキャスティングして欲しかった。
御二方とも(酷くはなかったけど)映像が綺麗で気使われてて良かった分、勿体ない。
★2.0は、ウラシマトンネルの中にいる時にメールが届くシーンで、最初に用意した設定がかなり効いててとても良かったため。
そこだけゾッとして感動した。
あと、なんかでも、キャラが少なめで、2人だけの世界な感じは良かった。老いるのはすぐなんだなー…と切なくもなり……
でも、漫画家やってちゃんと生きてて素晴らしく最後2人が出会えたことはあんずの生きる活力にも繋がったのだろうと思うと人生捨てたもんじゃないと思った。
ウラヤマシイ効果
トンネルに入って時間旅行するという話だったら、アメリカのTVドラマ『タイムトンネル』(1966)があった。懐かしい。しかし、『インターステラー』にも似た時間差の悲劇を見事にアオハルものに取り入れ、取り戻せない辛さを乗り越える高校生二人。性格は違えど純情さを貫くところがうらやましい限り。超光速での時間差・・・とか頭が痛くなるような物理学のことなど考えずに頭を空っぽにして観るのがベスト。
トンネルに入ってからは、ほんの数秒が外では数十分経っていたりと、面白い設定でした。カオルとあんずが共に時間を過ごせば、生きて帰れたときには信じられない未来が待っているのかな~などと想像は尽きないのですが、カオルの選択は想定外のもの。過去に死んだ人が生き返るなんてのも、SFを越えちゃってるもんね。
純粋に死んだ妹カレンを取り戻したいカオルに対して、超多忙になったあんず。一途な恋心を抑えながらの青春も辛かったハズ。漫画家は5千人だとか、毎年千人が挑戦するなどの話を聞いて、以前お乗せしたことのある女子高生を思い出してしまった。彼女は漫画家の道を進むことができたのだろうか・・・
個人的に好みな作品
こういう作品ってどちらかというと今作と男女の立場が逆の方がよく目にしてたから新鮮でした
SF要素があって好きだし変に先読みしようと予想したが予想とは別な展開に…
これはこれで良かったけど、最後ハッピーエンドより再会せずに漫画が想いを繋いでいってほしかった
あと再会後の後日談が見たかったなぁ
でも好みな作品でしたので満足
今を捨てて過去を取り戻すか、今を生きて未来を手に入れるかを決める物語。
主人公が生きる意味を見出だせず、今を捨ててでもカレンを取り戻そうと決意しているのがとても悲しい。花沢さんは塔野くんと過ごす日々によって、塔野くんと生きていけるのならどこでもいいって考えになったのに対して、主人公の意思は変わらずしまいには父親の再婚によって、より過去に縋るしかなく一人でウラシマトンネルに行ってしまう。そこで改めて自分の欲しかったものに気付けたのは良かったが、カレンが最後まで兄の為に自分を犠牲にし続けているのは寂しいなと感じた。人生一度しかないのだから自分の幸せだけを求めてもいいと思う。
兄弟二人して自分をないがしろにし過ぎて、やっぱりろくでもない親だったのかな。優しいっていいことなのか悪いことなのかよく分からない。
ファンタジーだけれど説得力がありました。
若い人向きなんだろうなぁ・・・と、ちょっと二の足を踏んでいました。
でも人気作だけのことはあります。
惹きつけられて、面白くて、一気に観ました。
正直言ってウラシマトンネルの神通力を私は信じていない派です。
でもストーリーとしては筋が通っていて面白い。
ウラシマトンネルには、無くした欲しいものが手に入る・・・
そういうチカラがあるという。
しかしそれを手にするには、とんでもないリスクがある。
塔野カオルは幼くして死んだ妹のカレンにどうしても会いたかった。
幸せだった生活そしてカレンに会って謝りたい気持ちも分かる。
塔野カオルと共同作戦を練る花城あんずは転校生。
見たことがないほど強烈な性格で、ビックリしました。
言いたいことはずばりと言う。
群れない。
嘘を付かない。
相槌なんか打たない。
やりたいことはやる・・・意地悪女子を張り倒すことだって
ためらわない。
あんずの漫画の才能を得たい・・・それははウラシマトンネルでは
無理でしょ!!
あまり説得力が感じられず?!
結果的には、なるほどでした。
あんずの性格はストレートで、女子ヒロインとして
新鮮でカッコよかったです。
曲がった事が嫌い。好感持てました。
どれにしても薫の両親・・・この父親、ダメダメ過ぎる。
あんずはこの若さで早くも親から独立してる感じで、信じられない程
強く逞しい。
ウラシマトンネルの3秒・・・現実世界では2時間!!
ウラシマトンネルの1日・・・現実世界では6年半。
ちょっとSFも真っ青な設定でしたが、面白かったです。
そのトンネルの中で見つけたもの
つくづく新海誠の作品はその後のアニメーション映画に多大な影響を与えたと思う。
使い古されたボーイ・ミーツ・ガールに、ファンタスティックな要素と映像美と楽曲センスで、切なさと感動を謳い上げる。
最近のコレ系の作品を見るとすぐ頭を過ってしまう。似たり寄ったりと言うか、良くも悪くも。本作も然り。
とある田舎町。そこには“ウラシマトンネル”という中に入れば欲しいものが手に入るが歳を取ってしまうトンネルの噂がある。
ある時森の中でそのトンネルを見つけた高校生のカオル。駅で傘を貸したきっかけで親しくなった転校生のあんずもトンネルの存在を知り、二人でトンネルの秘密を探る。二人にはどうしても欲しいものがあった…。
トンネルの中は時間の進み方が違う。トンネルの中の1秒は実時間で約1時間。という事は、1分で、1時間で…1日ならば…。“ウラシマ”の所以。
時間の経過具合とか、携帯での連絡手段とか、あれこれ調べていく内に…。
お互いの“欲しいもの”を打ち明け合ったり、二人で一緒に行った夏祭り…。
夏、青春、淡い恋、SF…これらのドストレート。
時間の進み方が違う。二人の関係がこれによって離れ離れになる展開もある程度予想付く。
作風が新海誠風ならば、キーとなるこの設定も同監督の『ほしのこえ』だ。事実、原作者は原作小説執筆の際、影響を受けているという。(プラス、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』も)
二人の“欲しいもの”。
クラスに馴染もうとせず、他者を近付けさせようともしないあんず。いつも本を読んでいる。小説かと思いきや、古ぼけた漫画。クラスの女子がそれをからかったら殴り返したほど思い入れがある。あんずの夢は漫画家になる事。影響を与えたのは、祖父。祖父も漫画家であったが、生涯に一作品しか単行本にならないほどの無名。それでもそんな祖父に憧れ、漫画家を目指す。それには“特別な才能”が必要。あんずが欲しいのは、漫画家として成功する“特別な才能”であった…。
まあこちらの展開は大方予想付く。カオルの背中押しもあって、描いた漫画を出版社に送ったところ、編集者の目に留まった。夢への第一歩。あんずにはトンネルに入らずとも欲しかったものがその手にあったのだ。
カオルの場合は訳が違う。何処にでもいそうな平凡な少年に見えて、何か陰を抱えているような…。
彼には悲しい過去のトラウマがあった。
両親と幼い妹と幸せに暮らしていた。妹のカレンとは非常に仲良かったが、ある時些細な事で喧嘩して、それが原因で妹は…。母親はショックで家を出、父親は以来酒浸り。カオルを責め続けている。後悔と悲しみが今も癒えぬ中、さらに父は再婚しようとしている。
カオルが何としてでも欲しいもの。妹を取り戻す…。
境遇や悲しみは同情する。
が、それは強い思いであり、エゴでもある。
古今東西、失われた命はどうあがいても取り戻せない。
トンネルを抜けて、妹と再会する。屈託のない笑顔でピュアな妹は変わらず。世界中の人々の幸せを願っている。それはつまり、兄の幸せも。
この時点でカオル欲するものは手に入らないであろう事は気付く。が、別の大事なものに改めて気付く。
このトンネルの中に幾分居ただろう。どれほどの歳月が経ったであろう。
それでもまだ待ってくれているだろうか…? 想いを伝える事が…。
トンネルの外でもそれは同じ。一緒なら、この世界でも…。傘を返す日まで…。
原作とはちと改変されている部分もあるとか。あんずに絡んできたクラスの女子。映画では単なるモブキャラに過ぎないが、原作では成長するキャラだとか。
オチ。映画では二人のこれからを見る側に委ねるが、原作では“歳の差カップル”の歩みについても描かれているという。
王道的な作品で悪くはなかったが、コンパクトに纏めて、『君の名は。』の亜流作品の一つに漏れずの印象。
特筆すべきものや物足りなさはあり、これがTVシリーズや配信シリーズだったらもっと心に残ったかな、と。
強いて言えば、あんずのキャラと声。クールで儚さもある長い黒髪の美少女ヒロインはやはりアニメーション映えする。気の強い一方、カオルに漫画を褒められ、抑えて喜ぶツンデレな姿は萌えてしまう。
飯豊まりえは声優としても引っ張りだこなのも頷ける。
カオルの方は…、ちょっと一本調子だったかな。
声優使おうよ
背景とかは綺麗かなぁ。キャラデザは微妙。
始まってすぐ思ったのは、メインのキャラの声・・・・・誰だ?と思って確認したら声優じゃないんだ。別に声優専門の人で無くっても上手い人はいるけど・・・・・カオルのキャラが一見冷めた風だからと思ったけど、全編にわたり抑揚のない演技。あんずは抑揚は有るけど、やはり上手くない。
原作未読、以前にアプリでコミカライズだけ読んだけど結構前なので細かい部分は覚えてない。あれぇ?こんな感じだったかなぁと思いながら終了。
うーん、カオルがトンネル(と言うか洞窟)から出て来たら、あんずとは13歳差・・・・・。カオルはトンネルの中に居たから、時間の感覚は違うけども、あんずはほぼ外に居たのに、ひと夏だけ、それも男女としての関係も無かったのに、それでも想っていられるかなぁ。しかも13歳差。
でっ、コミカライズの初回と最終話だけアプリで読んだけど、かなり変えてる。父親との関係は複雑(母親が浮気しての子がカオル)だし、妹の死も微妙に変えていて、映画の表現で父親がカオルの所為にするのは・・・・。何より、クラスメートとの接点がもっと有ったんだよなぁ。あんずも後から追っ掛けてトンネルに入ったので5歳くらいしか離れてない。
父親との最後も希望ある終わり方にしてる。
83分(エンドロールで実質もっと短い)と言う、普通の映画にしても短めの為に色々とカット・改変したんだろうけど、その所為でキャラに感情移入も出来ず、話しの盛り上がりも無く・・・120分で作っていれば違う感じになったんだろうなぁ。
タイトルで勘違い
ホラーだと思って観に行ったんですが恋愛ものなので面喰いましたが、まあ演出ひとつでホラーにもなりえるプロットなので必然なのでしょうか。
とりあえずグラフィックはココみろというポイントが特になかったのが残念。
おそらく制作意図的にはトンネル内を見せ場にしたかったんでしょうが、こじんまりしてしまいました。
作画崩壊というほどでもないですが、アンズが走っているところの骨格おかしかったり、顔が安定してなかったり・・・
願い事といえば成功そのものを願うと思うのですが、そうではなく成功するための才能を得るというのが硬い性格というか願い事として成立してないというか・・・
不思議な力で才能を得るというツッコミやすい矛盾した目的にしたのにその場で指摘しないのが気になりましたが、単純に成功するというより、この理由なら思いとどまらすロジックも簡単ですからそうしなかったのでしょう。
実際、成功のための才能を超自然の力で得ても満足はしなかったでしょうし。
飯豊さん良かったです。
特に1回目と2回目の差の付けかたが良くて、共感できた人も多かったのでは?
3回目のようなアニメっぽいオーバーな表現はぎこちない感じもありながらも好演でした。
無くしたものを取り戻せるという伝説のトンネル。それを見つけた高校生男女の願いは、はたして叶うのか。そんな、SF基調のファンタジックなお話です。
観るかどうか迷っていた作品なのですが
観てという声が聞こえた気がして鑑賞。 (…幻聴?)
アニメーション制作担当がCLIC(”ポンポさん”を制作)
と知ったのも後押しした気がします。
で、お話はというと…
ウラシマトンネルという都市伝説のある田舎町。
そのトンネルは入った者の願いが叶うという。
しかし願いには代償が必要。 あら
滞在した時間の何千倍何万倍もの時間が
外の世界では過ぎてしまうことになる …らしい。
カオルはそんな町の高校に通う高校2年生。
同じ高校に女子高生が転校してくる。
この二人が主人公。
男子高校生の名はカオル。
数年前事故で妹を亡くしてから、家庭が崩壊している。
もう一度妹に会いたい それがカオルの願い。
女子高生の名はあんず。
祖父が売れない漫画家だが、家族の中でやっかい者だった。
漫画で認められる才能が欲しい それがあんずの願い。
ある日のカオル。
線路沿いを歩いて土手の下に転げ落ちる。
その先にはトンネルのような穴が。 おぅ。
穴の中に入ったカオルの肩に鳥がとまる。
それは昔飼っていた鳥だった。
思わず連れ帰ってしまうカオル。
少しの時間だと思っていたのに
トンネルの外では数時間が過ぎていた。
そんなカオルの行動に気がついたあんず。
ある日後をつけて行き、トンネルに入る。
「どうして此処に?」 と、カオル。
「私にも叶えたい願いが」 と、あんず。
互いに家族が崩壊している事を知った二人
願いを叶えるための「共同戦線」を結ぶ約束をする。
一人がトンネルの中に入り
もう一人はトンネルの外にいて
・トンネルに出口はあるのか とか
・時間の進み方の違い具合 とか
・外からのメールは届くのか とか
・中からのメールは届くのか とか
そんな事を調べる二人。
トンネル以外の場所でもデートしたり
あんずの描いた漫画を見せてもらったり と
次第に親密度も上がっていく。
そして夏休み
トンネルの奥まで進もうと日にちを決める二人なのだが…
と、まあ
一夏の出会い(と別れ)を描いた
SF的というよりはファンタジックな世界感のお話です。
前半の展開からは、理屈っぽい感じを受けましたが
あのエンディングは、嫌いでは無いです。
駆け込み鑑賞でしたが
観られて良かった。
◇
ストーリーの前半部分
話の展開が淡々としていて一本道に思えて
やや退屈な感じも受けました。
それが
カオルが一人でトンネルに入る決意をする辺りから
話が急に動き出して面白くなった気がします。
観終わってからは
疑問点がアタマに浮かんできています。
たとえば…
・一人でトンネルに入った主人公
戻らない予定だったのか? とか
・妹に無事会えたのに
なぜ連れ帰らなかったのか? とか
・トンネルの中で出会った幻影は
父と義理の母だったのか? (死んだから居た?) とか
・同い年の二人だったのに八歳の年齢差になった
歳の差カップルは続くのか? とか
う~ん。
気になる。
で、この作品には原作があるようです。
小説と漫画。
読んだ後でもう一度鑑賞するともっと分かるのかな
などと思ったのですが…
かなりの地域で上映終了しているみたいですね… ありゃ
ネット配信されたらもう一度観てみようと思います。
◇最後に
この”トンネル”の中にいる状態は
光速の宇宙船に乗っているのと同じということ
なのでしょうか。 はて
宇宙船に乗るのと大きく違うのは
「途中で引き返すことができる」 こと。
それを分かった上で、
あんずはカオルを待っていたのでしょうか。
そして今度は
あんずが外の世界の8年分、トンネルに入って戻れば
歳の差カップルを解消できるのかなぁ
などなど。
色々想像して楽しんでいます。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
原作読めば世界観が深まるらしいです。
某SNSでインターステラーの影響で作った作品と聞き鑑賞しました。厳密に言うとインターステラーのミラーの星に影響を受けてるんですね。
欲しいものが手に入るけど、その代わりウラシマ効果で時間経過してしまう不思議なトンネル、ウラシマトンネル。そのウラシマトンネル攻略のために共同戦線で同志から徐々に自己開示に繋げていき恋愛に当てはめていく。情緒の流れや絵が綺麗で終盤あたりまでは前のめりでした。
ただ自分的に「?」となったところがあり、最後にウラシマトンネルでカレンを何故現代に連れて行かない…ってなりました。カレンは「お兄ちゃんも他の人のことを好きになって欲しい」「そしたら3人で笑えるもん」と主張してるじゃないですか…。
と、思いながら映画が一気にエンドロールへ。
あとで調べてみたら原作だとカレンが元の世界に戻れないと発言しているそうです。また、塔野のお父さんは実父ではなく、妻の浮気相手の間に出来た子どもだそうです。そうするとお父さんが塔野への強いあたりも辻褄が合わないこともないかな?と腑に落ちました。
ただ映画の設定としては少なくともインコは蘇ったのだから、カレンも一緒に蘇る終わり方でも良かったのではないのかな?と思います。
もしくはインコは蘇ったけど現代だと数週間しか生きれなかったとか色々出来たと思います。自分的に設定に対してやや不満が終わる結末でした。
和製インターステラー、100点満点です
あんなにロンマンチックでSFチックなキスの表現を産まれてこのかた聞いたことがないぜ!!!!!たまげた!!!素敵すぎて劇場で叫びそうになった!!!お願いだから叫ばせて!!!
イヤホンを嵌めて雨音が音楽に切り替わるシーンや、向日葵を渡すところで背景がバッと切り替わるシーン等、描写が丁寧かつダイナミックで好き…
全体を通してテンポが良く、ダレてないから鑑賞後のスッキリ感がきもてぃ……
花や月を使って時間の経過をこっそり示してるのもお上手……
そして主題歌よ…挿入歌といいEDといいなんなの???最高すぎるが???あなたeillっていうのね!?ファンになるわ!!!!!
今年の夏はこの映画が締めくくってくれました。ありがとなッ!!!!!
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