劇場公開日 2021年9月24日

「オリジナル版に比べ密室性や主人公の孤独癖が希薄」THE GUILTY ギルティ 徒然草枕さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0オリジナル版に比べ密室性や主人公の孤独癖が希薄

2023年12月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

オリジナルのデンマーク版が面白かったので、ギレンホール主演のこのリメイクも見てみた。こちらも面白いことは面白かったが、同じ設定とストーリーなのに米国とデンマークではスタイルが大きく違うという印象だ。

オリジナルは緊急通報室の中という密室性や、主人公の孤独癖という特徴が濃厚で、だからこそ主役のヤコブ・セーダーグレンの不器用なキャラクターがその男性的な声とともに魅力を発揮していた。

米国版の同じく一つの部屋が舞台なのだが、室内の警官たちとのやり取りが賑やかだし、やたら多い私用電話が彼の境遇を説明過剰なほどに浮き上がらせてしまうので、何だか密室性があまり感じられず、この作品の最大の特徴が削がれている感じがする。だから主人公のキャラクターも浮かび上がってこない。

ストーリー、会話がよく練られている点は共通なので、ともに緊迫感は伝わってくるが、オリジナルが地味な主人公の地味な告白でさわやかさを感じさせるのに対し、米国版はやはり派手なギレンホールのにぎやかな告白で終わる。

好みの問題だが、小生はオリジナルに軍配を挙げたい。

徒然草枕