劇場公開日 2021年10月15日

最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価

全270件中、121~140件目を表示

4.5真実はどこに?提示される3視点以外の見方もある

2021年10月31日
Androidアプリから投稿

黒澤明監督の「羅城門」をヒントに製作された今作は、史実に残るセンセーショナルな出来事を元にリドリースコットらしいリアルさと映像技術をもってして厚みのあるサスペンスとも歴史物とも取れる作品となっている。
内容は複雑なようでいて単純なのだが、他のレビューにも書かれているように、歴史的な背景を知っていないと読み解けないキャラクターの行動が散見しているため、是にとも簡単でもいいので予習してもらいたい。
我々に提示される視点は三人分。しかしその視点も俯瞰であって主観ではないため、実のところは分からない。ただの戦争馬鹿と罵られているが実は形勢逆転にスキャンダルを利用した狡猾さがあったのだとしたら? 美男で秀才だがクズだとされているが実は本当に罠にはめられたのだとしたら? ラストのワンカットシーンでおや?彼女が座っている場所は? 実はすべて仕組まれていたと勘繰れなくもない。
歴史的なミステリーとしても深く楽しめる秀作です。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
Ko Fu

4.5伊藤詩織さん事件を思い出した

2021年10月31日
iPhoneアプリから投稿

この映画の舞台は14世紀。
女性が訴え出たのは史上初のことらしい。
裁判の席では女性が傍聴者の前でエロ質問への答えを強要されたり、夫が戦いに負けたら妻は大衆の前で全裸にされて火炙りにされるという訳のわからない条件が言い渡されたり…火焙りはともかく全裸って…
まぁ、800年近い昔のことだから、そんなもんかな?とは思うけど…。
でも今の日本は火焙りこそないけど、レイプされた女性が勇気を出して告発すると異常とも言えるバッシングをされ、胸元が開いた服を着ていたことだけで非難されるわけで…。
しかも加害者とされた山口敬之氏への逮捕状が突然権力者の手により取り消されたわけで…。
800年前と今とで全然変わらないって、どういうこと?と思ってしまった。
人間の意識を変えるって、並大抵のことじゃないんだな…と妙に納得。

映画は一見難解そうに感じるかもしれないが、3人の当事者の視点から同じシーンが繰り返されたりすることもあり、結構わかりやすい。
長時間映画だが、飽きずに疲れることなく見ることができました。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
T A

4.0オデッセイ🥔🌱くらいマットデイモンを応援した

2021年10月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

予備知識が無かったので、どちらが勝つか分からず、手に汗握る決闘シーンには、とてもハラハラさせられました‼️700年ほど前の時代だから、裁判の審問が酷すぎます。誰も信用できない生きづらい状況なのに、マルグリットさん、勇気のある方!3者の同じシーンで、表情が微妙に違う演出も素晴らしい。
こんなゲスい領主ベンアフと自分勝手な夫マットデイモンは心苦しいですが、脚本を書いたのが、彼らということで、やっぱり才能の持ち主ですね!
ギリギリ劇場で観れて良かった。上映期間短すぎます💦

コメントする (0件)
共感した! 8件)
サラ

4.5今も変わらない

2021年10月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

難しい

男女の格差。
語る人による話の偏り。
1300年代の頃〜現代に至るまで根本が変わらないんだなぁ。

ただこの映画を見てた時後ろにいた人たち(おそらく外国人)が終始ずっと笑ってた。
うるさくてイライラしたけど、マルグリッドのパートのところは笑わず男性がフィーチャーされるところだけずっと笑っていたのはそういう圏内で育った人の独特な笑いのツボなのかな?

コメントする (0件)
共感した! 3件)
yougo!!!

4.0視点が違えば決闘までの経緯も変わる

2021年10月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 8件)
ニコ

4.5役者のうまさが光る

2021年10月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

同じシチュエーションで何通りもの演じ分けが観れるだけでも贅沢な作品ですね。

アダムドライバーがメチャイケメンに扱われてるのも嬉しいし、悪代官?ベンアフもハマってるし、ジョディカマーの知的な美しさも堪能できるし、脳筋マットデイモンの残念味の滲ませかたがうまい。

エンドロールで「カルージュ」に”Sir”がついてて良かったです。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
persimmon orange

4.0極めて現代的な作品

2021年10月29日
Androidアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
みっく

4.0認知の歪み

2021年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2章まではなんか普通に見れたけど女性目線の3章になってからそれまでのキャラが気持ち悪く見える作りは凄いと思った
単純な男性批判だけじゃなくて女性批判というかあのなんとも言えない気持ち悪い空間が心に残った
「地獄に落ちろ」は痛快ではあるけれど結局ここまでしないと尊厳の回復が出来ないのかという悲しさもあった

コメントする (0件)
共感した! 3件)
やにわ

4.0三者三様を創り出すマジック?

2021年10月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

物語は同じ事象を三者の視点で描いたものだが、おそらくは誰の視点も真実で、真実を三者の視点で創り出したのではなかろうか?
すなわち、妻が誘ったのが事実だけど(この時点で間男の視点が正しい)、意外とあんまりだったので夫の優しさに漬け込んで、あるいは夫の方が良かったと騒ぎ出す(こうなると夫の視点が正しい)。でも、いざ、騒ぎ出すと大事になってしまって焦る…(妻の視点?)。最後は決闘で生き残った夫は早く死んで、私の希望は子供だけ…とか?

それをあたかも三者の視点で、観る者に何が真実かは、それこそ神のみぞ知るという風に思わせるマジック!
お見事でした。
最後に子供の髪の毛の色が金髪だったのは、監督の優しさかも知れない。
もう一度観たいかも?

コメントする 3件)
共感した! 10件)
kawauso

3.5私は語る、故に私あり

2021年10月29日
Androidアプリから投稿

父や夫を始めとして男たちの名誉や欲望に翻弄されるマルグリット。

この頃の女性の人権が無かったことは知っていましたが暴行されても暴行罪ではなく夫の所有物に対する器物損壊罪的な扱いには驚きました。

ラストシーンの重厚な決闘シーンは見応えがありましたが一番印象的だったのは決闘中ずっと不安とは違う曇ったような顔をしたマルグリットでした。

ジャンが勝利した後もどこか浮かない顔。
男達の闘いは本人達のエゴによるものでマルグリットにはそれがわかっていたのかと思います。

結果としてジャックの罪が暴かれた形にはなりましたがこの物語もあくまで第三者の視点であり真実と決めることは出来ません。

抑圧されようとも声をあげることをやめないマルグリット、彼女自体がこの物語で示したかった真実のように思います。
私は語る、故に私あり。

所有物ではない、自分の権利を訴える、だから私は人間なんだ。
男たちの争いや欲望なんか関係ない。私と私の子供がいるそれは誰にも否定出来ない真実なんだ。

マルグリットからはそんな力強いメッセージを感じました。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ユウ

5.0同じ話しを3回やるので

2021年10月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ダラダラになるかと思いきや、一瞬足りとも目が話せなかった。クライマックスはあまりの迫力に、声出してしまった。

DUNEよりこっちだ。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ボケ山田ひろし

4.0素晴らしい映像美で中世ヨーロッパを体感!

2021年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 舞台となった1380年代は、日本なら南北朝時代末期、1368年に征夷大将軍になった足利義満が1378年に京都室町に「花の御所」を建設してそこで政務を執るようになったので、むしろ室町時代に当たるでしょう。一休さんが将軍様をギャフンと言わせていた頃でしょうか?でも一休さんの頓智でも、裁判を平和裏に解決するのは困難と思います。
 一方、ヨーロッパでは1347年から約5年間にわたりペストが大流行して人口が1/3になり、農業人口が減少して荘園制が崩壊し諸侯や騎士が疲弊・没落してきた頃だと思います。なので100年戦争真っ最中ながら、マット・ディモンは自身の領地の農業従事者減少を嘆き、親友ながらアダム・ドライバーとお金のことで揉めているのだな?と思いました。ちなみにエピローグで、十字軍に従軍、というくだりがあり、「あれ、エルサレム奪回を目指した十字軍は最後の第7回でも1270年のはずだけど?」と思いました。
 調べてみたら、1300年代末期、オスマントルコ帝国が東欧に進出し、1396年ハンガリーのニコポリスでハンガリー王とそれを支援するヨーロッパ諸侯・騎士との戦いがあり、これは「ニコポリスの戦い」と教科書に書いていますが、「ニコポリスの十字軍」という表記もあるようなので、おそらくこの戦いを指していると思います。
 また、「esquire」を映画字幕では「郷士」ではなく、「従騎士」と訳しており(調べてみたら本来はこちらの意味が先、騎士志願者のこと、さらにバニーガールのいるお金持ちのおじさんがいくクラブの名前だけでもありません)、さらに戦場で「knight」に叙せられることがあるなど、なかなか勉強になる映画でした。
 リドリー・スコット監督らしい素晴らしい映像美で、まるで中世ヨーロッパにタイムスリップしたような感覚で映画を楽しめました。ただ、彼の代表作である「ブレードランナー」や「グラディエーター」では魂を鷲掴みされるくらいの衝撃を受けましたが、本作はそこまでではありませんでした。期待値が高すぎたのかもしれませんが、リドリー・スコット監督の歴史大作を期待するな!というのは無理と言うものです。
 振り返ってみればハリソン・フォードもラッセル・クロウも強いけど悲しみを抱えた主人公だったので、それが感情移入し易く、映画に没入できる理由の一つだったのかも?とも思います。一方、本作のマット・ディモン扮する主人公ジャン・ド・カルージュは現代の価値観ではやや微妙な人物なので(史実に忠実なのかもしれません)、残念ながら、そこまでの感情移入ができず、一歩引いて観ている感じでした。
 とはいえ、観る価値のある映画です。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
けいちゃん

3.0相対主義的な時間配分に飽きてしまった

2021年10月29日
Androidアプリから投稿

多様な読み解きが可能な瞬間を収めるのが映画の目指すとこなのに、それを1/3ずつやられると、だれてしまう。この意見自体がトキシックなのかもしれないが、マット・デイモンの役は喧嘩を吹っ掛けるのが下手過ぎないか?母親がお父さんは、気難しいけれど、社会を見抜く力があったとお小言言われていたけれど、その通りだ。フェミニズムで語られているけれど、エンパワーメントというより、無常感が強い。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
タカシ

4.014世紀のフランス。 騎士ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン...

2021年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
りゃんひさ

4.03つの視点

2021年10月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

人物それぞれの視点で、同じ出来事を詳細に表現。演技も繊細。(役者の実力が素晴らしい)
中世だから最後に《決闘》という形になったけど、現代に設定して《裁判もの》としても絵がもつ、見ていられるくらい面白かった。
あのマグリットの友人の証言…『被害者にも非があった』とでも言いたいのか『私は沈黙してるのに…』何が言いたい?!どうしたいんだ?!複雑な心理が錯誤しまくり。

決闘に敗れた役者の死にっぷり、あっぱれ!魂が抜けた演技が凄い。特に好きな俳優ではないけど、演技が上手いんだな。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
ガンビー

4.5中世ヨーロッパの空気感て、こんな感じなんだろうな

2021年10月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
ゆみあり

4.0なるほどの出来、長いけど

2021年10月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

なるほどの出来。
全体を3部に分けて、最初の2つで典型的な男の物語でありロマンでありファンタジーであるものを描く。1つは良き夫としての男の物語、2つ目は既婚女性とのロマンスに生きる男の物語。どちらも今まで散々に描かれてきた物語であり、さすがリドリー・スコット、映画としても良く出来ている。
そして第3部、女性側から見るとそれがいかにエゴイスティックに脚色されたものであるか。男性への付属物としてしか見られない女性が、男性が作った規範から逸脱すると目された時に、どのような地獄が現出するのかを丁寧に描いていて、男としてはやはり頭を抱えながら反省するしかないのですね…
こうした演出の都合上長くなるのはまぁ理解できるが、それはそれは居心地の悪いものではございましたよ…
脚本のお陰かもしれないが、あの歳になってこうしたアップデートができる御大もさすが。
「Say kiss me 」も男のファンタジーだったんかな、と考えちゃいます…

あ、あと、ベン・アフレックが今回良かったですね。いつもとちょっと違う感じのでもクソ野郎で。見直しました。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ぱんちょ

5.0胸が抉られる。

2021年10月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
HirosHi

5.0「真実」の多面性

2021年10月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 5件)
共感した! 17件)
everglaze

4.0女性の表情

2021年10月27日
スマートフォンから投稿

事前に、三者の視点からストーリーが進んでいくことが分かっていた為、2人の男性をめぐるマルグリットの表情に特に興味を持って見た。
マルグリットは、いつも微妙な表情を出していて、内心はどんなだろうと考えさせられた。
最後の闘いで、自分の身が危うい状況にならないとしたら、2人のどちらに勝ってほしかったのか、。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
ヒデトス