配信開始日 2021年9月3日

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「2021年的なシンデレラ像」シンデレラ 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)

3.02021年的なシンデレラ像

2021年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

現代版シンデレラということで、キャラクターの在り方が、ディズニーアニメーション版とは大きくことなっている。主人公のシンデレラは、活発で負けん気がつよく、ドレスのデザイナーになる夢を叶えたいと思っている。結婚がゴールではなくなっているのだ。恋よりも夢の実現の成就が第一の目標に掲げられているのが、現代的な価値観ということなのだろう。シンデレラを変身させるフェアリー・ゴッドマザーを演じるのは、ビリー・ポーターだ。舞踏会にシンデレラが行く一番の動機は、自分のデザインしたドレスを要人に売り込みたいというものだ。王子との恋も描かれるが、それは2番目に大事なものという位置づけになっている。
使用曲も現代ポップミュージックが多い、クイーンやマドンナなどの名曲が数多く使われ、カミラ・カベロやイディナ・メンゼルの新曲も聴ける。ディズニーの実写版と比較しても、さらに既存のジェンダーロールから自由になろうという主張が強くなっている。

杉本穂高