アングスト 不安のレビュー・感想・評価
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犬が癒し
煽り文句に釣られて観に行ってきました。
気分的にはホラー映画を観に行く感覚とでもいうのでしょうか…
しかし途中から「なぜこの映画を作ろうと思ったのか、なぜこの映画を観にこようと思ったのか」という疑問が渦巻きました。
あと、自分のことを棚に上げて「この映画観に来てる人って何なんだろ、変な人も観にきてそう」と周りの観客を疑う気持ちにもなりました…
ただひたすらに犯人目線で進んでいき、物色したり人を殺したりするだけなのであまりストーリーというものはないです。
なかなか死ななかったり計画通りいかないところや、必死に死体を運んだりするところが妙にリアルでした。
カメラワークは評判通り良かったです。
カメラ酔いする方なので不安でしたが許容範囲でした。
面白くないとは言いませんが人にお勧めも出来ないです。
今日はとことん落ちたいなって日にいいんじゃないでしょうか。
女性客もわりと多かったです。
超Espresso
1980年、オーストリアに実在した殺人鬼の回顧録。
主人公の犯罪歴から始まり、あれ?みたことある!?後から調べたら88年にビデオ化されてたとのことではあったけど、劇場初公開だし、ほぼ覚えてなかったのでまあ良いかでレビューをば。
ある一家を縛って殺して悦に入る殺人犯の、志向、理想、癖、衝動を主人公談のナレーションを交えながら振り返る。
興奮しながら実行していく様は、どこか淡々としていて再現フィルムの様な感じだし、本質の部分は当然理解出来る訳が無いけれど、心の奥底でどこかでわかる様な気持ちの悪さと共に、興味深さを感じてしまう。
テンポは悪いし、今みると映像的なグロさも大したことはないけれど、惹きつけらる不快さがあった。
安心して見てください。
何ヵ国で上映禁止!途中退出者続出!
みたいな触れ込みまじで信用できません!て言うのを証明してるような映画です。
全然怖くない、ハラハラもしない、少し不安なのは「ワンちゃんに酷いことしないで…」これだけ(笑)むしろ登場人物のありゃりゃ?な行動に笑いさえ起きます。
上映当時はヤバい映画だったんでしょうね…て感じです。
多彩なカメラワークと異様な旋律で描くシリアルキラーの不安
この手のホラー映画は、被害者側からの恐怖を描く事が多い。しかし本作は、主人公でありシリアルキラーを主観におき、彼が狂気に走るのかをじっくりと捉えた、犯罪検証VTRの意味合いが強い。
ステディカムやズームによる極端な接写ショットや、クレーンでの高所からの俯瞰ショットといったカメラワークを多用しつつ、さらに耳なじみの悪い旋律の音楽が、観る者のアングスト(不安)を煽る。
ミヒャエル・ハネケやギャスパー・ノエが作品づくりの影響を受けたそうだが、確かにハネケの『ファニー・ゲーム』やノエの『カルネ』を思わせるシーンがあった。ただ、そうした観客を嫌な気分にさせる演出には、以前からあざとさを感じていた。
かたや本作からそれを感じないのは、シリアルキラーが持つ殺人欲求への“純真”さが、突き抜けて怖いからといえる。だからこそ、この監督は「危険すぎる」とみなされ、次の商業用映画を撮れなくなったのかもしれない。
逆に言えばハネケやノエは、うまく映画界で立ち回れているからこそ、毎回センセーショナルな作品を発表できるのだろう。
不快指数120%なので観る人を選ぶのは確実だが、一つ言えるのはワンちゃんが癒しキャラ。
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