劇場公開日 2022年4月1日

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「わたくし映画(フランス映画の系譜)」永遠が通り過ぎていく SATOkoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5わたくし映画(フランス映画の系譜)

2022年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「私小説(わたくししょうせつ)というものがあるように、これは私映画だ」by菊池建雄監督
「芸術はATフィールドを通り抜ける力を持っている」by戸田真琴監督
自分を語ることで、誰かの魂が救われることを祈っている、そんな映画だ。
4月7日アップリンク吉祥寺で鑑賞。
戸田真琴は、生な生(なまなせい)を丸ごとさらけ出している(と感じた)。
だからそれは、ストーリーという分かりやすい意味を持った一本の線にはならない。だって、なりようがない。
そこが、フランス映画の系譜につながる。
私はもともと戸田真琴さんの文章が好きである。
この映画の中の言葉もとてもいい。それはパンフレットに掲載されているシナリオを読んで、より一層はっきり分かった。
目で見て読む文と、耳で聞いて届く文とは、やはり異なる。そこが惜しい。
だから、☆は4でなく、3.5とする。
その点は、さすが大森靖子。彼女の声と歌い方は、耳で聞いて、むしろ、よりはっきり伝わる。作詞のMは真琴ですよね?たぶん。
映像は美しく、様々な挑戦もしている。次回作は必ず観る。

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SATOko