劇場公開日 2021年10月1日

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「【希望】」光を追いかけて ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【希望】

2021年10月8日
iPhoneアプリから投稿

これは、秋田の農村部だけではなく、現在、日本の地方にはありがちな風景なのだろう。

都市部への集中、少子高齢化で人口は減り、働き手や地域の担い手が不足しているのだ。

花卉の栽培を巡る秀雄とのやり取りがあるが、多くの昔ながら農家は、新しいことを手掛けることを敬遠する傾向が高い。

もし地方行政に権限が付与されたり、アイディアがあれば、農家を含めて地方の人々と連携し、新たな取り組みなど出来るだろうが、様々なことが中央政府に依存していて、更に「ふるさと納税」なるものの登場で、返戻品のためのサービス業的な取り組みは増えても、農業支援や新しい産業・事業への取り組みは変わらずか、減っているのが現状だ。発展の機会が失われているのだ。それまで人々の生活を支えてきたガソリンスタンドだって疲弊するだろうし、労働意欲だって上がるはずがない。

そして、教育の機会の減少。

学校教育は、友人を作るとう人間関係の構築とか、共同で何かをすることを学ぶ場所でもあるはずだ。

秋田は、全国テストでは、47都道府県で常にトップ争いをしているようだが、そうした子供の多くが最終的に中央を目指してしまう環境は、自治体としても国としても改善を考えなくてはならない課題だと思う。

自由民主党が掲げる「地方創生」はいつも絵に描いた餅だ。

これで良いと考えている地方の人々もかなりいる。

何かチャレンジするような土壌にあるのか。

今一度、真剣に考える必要があるように考える。

この作品のストーリーのなかで、自ら描くことになった自身の似顔絵は、自分自身の可能性を考えてみようという若者へのメッセージでもあると当時に、自分自身を見つめなおせと言いう大人たちへの皮肉のようにも感じる。

光やミステリーサークルは、ちょっと怖いけど、若者が興味を惹かれるようなものだ。

何か新しいことをしたりするのに、怖さがともなうのは当たり前だ。

それを妨げるのではなく、大人も、仮に用心しながらでも、ちょっと覗いてみたら良いのだ。

花卉の栽培もそうじゃないか。

そうした大人の背中を見て子供たちが成長したりもするのだ。

大人も若者も希望を見出せる社会であって欲しいと思う。

僕は東北出身なので加点。

ワンコ