劇場公開日 2019年11月22日

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「かなり思い切った忠臣蔵」決算!忠臣蔵 AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0かなり思い切った忠臣蔵

2019年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

年の瀬に第九と忠臣蔵、という日本の風物詩は昭和の時代に確立したのだろうか。ともあれ、お茶の間のテレビで流れる時代劇のドラマや映画を中心に、赤穂浪士らによる雪の中の吉良邸討ち入りを眺めては、押し迫った暮れをしみじみ思うのが定番の過ごし方ではなかったか。

本作の大胆な挑戦は、大抵の人が忠臣蔵に期待する二大ハイライト、浅野内匠頭の刃傷事件と赤穂浪士の討ち入りをほぼ割愛したこと。大石内蔵助が遺した勘定書を分析した新書を原作に、脚本も兼ねた中村義洋監督は往年の時代劇ファンが物足りなく思うのを承知の上で、元藩士たちの仇討ちまでの日々を費用のやり繰りという切り口で描く喜劇映画を目指したのだろう。吉本興業が制作に参画し、お笑い芸人が大挙出演しているのも集客に貢献しそうだ。松竹が先導する新感覚の時代劇映画の流れに沿う一本だが、個人的には同じ中村監督作の「殿、利息でござる!」のほうが楽しめた。

高森 郁哉