劇場公開日 2019年11月1日

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「大人のための、しっとりとした意欲作」マチネの終わりに 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大人のための、しっとりとした意欲作

2020年9月16日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

正直なところ、原作小説は発売して間もないタイミングで購入したが、当時の自分にはフィットしなかった。読むと眠くなるので、寝付けない夜には抜群の効果を発揮した。それが不惑を迎えるか否かのタイミングで読み直したら、思わずスルスルと読了してしまった。
そんな頃に映画化が発表されたわけだが、世界的なクラシックギタリストとパリの通信社に勤務するジャーナリストが壮絶なすれ違いを繰り返し、運命に翻弄されていく。この設定に説得力を持たせるのが福山雅治と石田ゆり子である。6年間でたった3度しか会わなかった男女の心の移ろいを丁寧に演じている。東京、仏パリ、米ニューヨークの彩り豊かな街並みも、作品を1つ上のステージへと導く役割を果たしている。大人が見るべき、大人のためのしっとりとした意欲作といえる。

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大塚史貴