「大傑作!あまり難解ではないよ。」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア foxheadsさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0大傑作!あまり難解ではないよ。

2018年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

興奮

ヨルゴス・ランティモス監督は、いつもヘンテコな人たちをヘンテコなシチュエーションに置いて、異常な行動に導きますが、今作ではあまりヘンテコでは無い。父親の一つの過ちから、家族がとんでもない事に巻き込まれてしまう。父親以外、あまり悪い事やった人はいないんですが、その事実と向かうべき悲劇的な結果が明らかになった時の個々の行動が色々ヒドい。それが家族であろうとも。人間の心理と行動は、既にブラックな笑いに転化。そういや、「籠の中の乙女」も「ロブスター」もコメディだよね。前の諸作のザワザワヒリヒリする様な展開は多くは無いが、人間の心理の追求をフツーの方向にしない所がこの監督の真骨頂。サスペンスフルな映像と音楽は素晴らしくスタイリッシュで完全に一皮むけました。全く飽きずに鑑賞出来る大傑作!ギリシア人監督らしい元ネタ...というかモチーフになったお話が、ズバリ劇中に出てきます。ヨルゴス・ランティモス作品の中でも非常に親切で分かり易い作品だが、人間という存在のイタさの描き方は最上級クラスです。アリシア・シルバーストーンが出てますが、何かの暗喩ですかな?アカデミー外国語映画賞を取ってもらいたかった!

foxheads
GreenTさんのコメント
2018年3月13日

Foxheadさんの感想を読んで思いつきましたが、外科医の家族、確かに悪いことしていないんですけど、みんなタカビーな感じで共感できない人たちに描かれてましたよね。皆さんの感想を読んで、やっとこの映画に対する理解ができてきました(笑)

GreenT