劇場公開日 2015年12月5日

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「用心棒は名乗っちゃいけないんだ・・・」人狼ゲーム クレイジーフォックス kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0用心棒は名乗っちゃいけないんだ・・・

2019年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 1と2は10人でのゲームだったが、監督も替り今回は12人。人狼は3人に増え、預言者1、霊媒師1、用心棒1、村人5となり、その他に「狐」という大きな存在が加わる。皆の集まる部屋や廊下などに監視カメラも備え付けられ、首には首輪が嵌められている。首輪は『バトルランナー』『バトル・ロワイアル』『ハンガー・ゲーム』のように爆発するんじゃなくて、じわじわと首を絞めるという優れモノ。1作目の青酸カリ、2作目の拳銃と違い、高校生同士が最初に一人を処刑することを躊躇せぬよう、配慮されたってことなのでしょうか。

 そんな役柄とか殺人システムとかの改良がなされていても、ストーリー的に全く面白さが感じられない。二組の2回目組(計5人)もいるのだが、これも意味を成してない。唯一、ゲームとして面白いと感じられたのは「狐」というカードの存在で、主人公あやかがそれを引いたがために預言者だと嘘をつき、バレそうになったため霊媒師と再度嘘を言う。さらには狐であることも戦友である有希にバレてしまい、残り6人となったときに「人狼」である有希が「私を指名すれば狐の一人勝ちだよ」という駆け引きを持ち出すことだ。そうした論理ゲームと人を殺すことの罪悪感、また、自分だけが可愛く生き残りたいという自我といった要素のバランスが非常に悪くなっていた。

 今回の霊媒師、用心棒という役が全く意味を持ってないのも興味をそがれる原因。エンドロールではそれぞれの役柄が書かれているけど、最初に死んでたんだ・・・と、推理する楽しみすら奪われたストーリーだったことに驚愕。何だよ、これは・・・

kossy