劇場公開日 2016年6月11日

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「「ルールを破れば、報いを受ける。」異色のホラー映画。」ラザロ・エフェクト 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「ルールを破れば、報いを受ける。」異色のホラー映画。

2016年6月23日
PCから投稿

悲しい

怖い

興奮

【賛否両論チェック】
賛:「死者の復活」という、人間が触れてはいけない領域に踏み込んでしまった研究チームが、蘇った主人公のもたらす脅威に恐れおののき、次第にその犠牲になっていく姿に、因果応報の皮肉さを痛感させられる。しっかりと恐怖の元凶を描いているのが印象的。
否:「死後の魂」等のキリスト教的価値観には、好みが分かれそう。急に驚かせるシーンも非常に多い。

 死んだ人間を生き返らせるという、人類の禁忌に手を染めてしまったフランク達研究チーム。そんな彼らに、復活したはずのゾーイの変異が刻一刻と襲いかかってくるのが、非常に怖くてハラハラさせられます。クライロニス製薬の担当者が語る、
「ルールを破れば、報いを受ける。」
という言葉が、とても皮肉で心に残ります。
 ただ単にホラー映画として驚かせるだけではなく、その元凶や理由がしっかりと描かれているのもステキです。あまり言うとネタバレになってしまいますが、少しあの「LUCY」にも変なところで共通項がありそうですね(笑)。
 一方で、ゾーイの一連の出来事に際しては、やや宗教色が強かったりするのも否めないところ。その辺りで、純粋に好みは分かれそうなところでもあります。
 何はともあれ、ホラー映画が好きな方には、絶対オススメの作品です。

映画コーディネーター・門倉カド