64 ロクヨン 前編

劇場公開日:

64 ロクヨン 前編

解説

「半落ち」「クライマーズ・ハイ」などで知られるベストセラー作家・横山秀夫の著作で、2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、13年「このミステリーがすごい!」第1位など高い評価を得た警察小説「64(ロクヨン)」を映画化した2部作の前編。佐藤浩市を筆頭に、綾野剛、榮倉奈々ら若手から永瀬正敏、三浦友和らベテランまで、豪華キャストが集結し、「ヘブンズ ストーリー」の瀬々敬久監督がメガホンをとった。わずか1週間の昭和64年に発生した少女誘拐殺人事件・通称「ロクヨン」。事件は未解決のまま14年の時が流れ、平成14年、時効が目前に迫っていた。かつて刑事部の刑事としてロクヨンの捜査にもあたった三上義信は、現在は警務部の広報官として働き、記者クラブとの確執や、刑事部と警務部の対立などに神経をすり減らす日々を送っていた。そんなある日、ロクヨンを模したかのような新たな誘拐事件が発生する。

2016年製作/121分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2016年5月7日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第40回 日本アカデミー賞(2017年)

受賞

優秀主演男優賞 佐藤浩市

ノミネート

優秀作品賞  
優秀監督賞 瀬々敬久
優秀脚本賞 久松真一 瀬々敬久
新人俳優賞 坂口健太郎
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(C)2016 映画「64」製作委員会

映画レビュー

3.0昭和64年、今からだと何年前だ??

2024年1月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

難しい

ブルース・ウィリスやクリント・イーストウッドのような、「スーパー刑事」は出ない。
かわりに、長所も短所も持ち合わせた「普通の人間」たちを、超有名俳優陣が演じる。

スーパー刑事がいない、ということは、
サクサク犯人に迫れない。展開はゆったりだが
前編ラストで緊張が高まる。

警察という組織、その中でも広報官が主役を務める珍しい作品だ。
県警記者クラブとの丁々発止のやりとりが面白い。
実際には、あんなに骨のある記者はほとんど居ないだろうが。。。

ほかにも、

警務部 vs. 刑事部
本庁 vs. 県警
本協定やら参事官やら調査官も登場し、

警察ってこんなところだよ、という
まるで就職ガイダンスのような小ネタが、大量に投入されている。

前編ゆえに、すべて後編のための伏線や仕込み作業が丁寧に作り込まれている。
完全に飲み込むためには、複数回の鑑賞が必須となる。

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Haihai

3.5県警広報官と記者クラブの小競り合いはなかなか見応えがあった。 記者...

2024年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

県警広報官と記者クラブの小競り合いはなかなか見応えがあった。
記者クラブって、あれほど警察に圧力をかけられるものなのか。
簡単には和解しないのもいい。
まだ「ロクヨン」の犯人が捕まっていないので、これからが本番か。

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省二

4.5力作!

2023年1月24日
スマートフォンから投稿

難しい

俳優。佐藤浩市、三浦友和、金井勇太、夏川結衣、綾野剛、永瀬正敏、椎名桔平。いずれも絶品の迫真の演技。特に夏川の演技は原作の難しい役どころを見事に表現していますね。

脚本は、原作で大切な部分、偽装誘拐を疑わせる刑事部の凄さ、OB刑事の含蓄と迫力、クラブ記者の個性の強さ、人事の二渡の不気味さ、キャリア官僚たちの現場を凌ぐほどの適応能力などは描けていないが長編なので仕方ないか。

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車エビ太郎

4.0男臭い骨太群像劇

2022年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

僅か7日間だった昭和64年に起きた少女誘拐事件から14年後。時効が迫る中、事件の真相に迫る刑事達の物語。そんなストーリーだろうなと、予告編などで勝手に想像して鑑賞したが、かなり趣の違った作品だった。事件の真相究明へのポイント、布石は描かれているが、序章段階で終わっている。真相究明編は後編でどうぞということらしい。

本作(前編)は、誘拐事件が起きた時、刑事だった主人公・三上(佐藤浩市)が広報官なり、記者クラブと対立し、警察内部の権力構造に翻弄されながらも自分の意志を貫いていく物語。男達の体臭がむんむんするような骨太な群像劇であり、硬派揃いの男達の激しい本音のぶつかり合いは迫力十分。

東洋新聞のキャップ秋山(瑛太)に象徴される屈強な記者クラブの面々。警察権力の権化のような冷徹な県警上層部。次第に主人公を理解し懸命に支えるようになる広報室員達(綾野剛、金井雄太、榮倉奈々)。彼らの、類型的ではない、人間臭い個性的な演技が奏功し、ドキュメンタリーを観ているかのようなリアルな作品に仕上がっている。

そんな強かな記者クラブと警察上層部の板挟みになりながら、自らの娘の失踪に苦しみながら、自分の生き方を貫こうとする主人公の生き様。不器用に、泥臭く、道を拓こうとする姿勢に心打たれる。特に、ラスト近くで、記者クラブに単身乗り込んで、記者達に、広報官という組織人ではなく、一人の人間としての想いを伝えるシーンは感動的であり、佐藤浩市の渾身の演技に圧倒される。

広報官という立場を超えて、主人公は、僅かな手掛かりを元に、誘拐事件を解明しようと奔走するが、ラストで、ついに、誘拐事件真相究明への幕が切って落とされる。後編を観なければ収まりが付かない。後編での男達の更なる躍動に期待したい。

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みかずき
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